『戯れに』

写真俳句





心に深く思うことはかずかずあるけれども、
想いが表現力に勝れば、立ち竦むしかない。

…そんな中、こういう表現の方法もあるよと、『南亭雑記』ブログの
南亭師が、写真俳句、というものを教えてくださった。

…書かねばならぬことは山積している…。

だが、現実が、どのように長い言葉であっても言葉を超える苛酷なものならば、
いっそ言葉を絞れば逆に伝えたいことに近づけようか。
しかし、わずか17文字に想いを込める…
その厳しさは、南亭さんや、『人を笑わず人と笑う…田舎匝瑳の書斎から』ブログの
スキップさんのところで、いつも拝見して、なんとなくこれまでも
自分が作るとなると腰が引けていた。
しかし、写真が入れば、写真の力も借りれば、少しは…?
甘いかな…。
というより、いずれまた、何千字というものに私は戻るのだろうな!(爆)

やってみるべし!
彼岸花の 写俳第一作!

                  倶楽部なんちゃって俳人

                   南亭師作のバナー。
                   お借りいたします。
                  『俳人倶楽部』加入者No.???


「むぐ!」と、口を噤んでしまった彼岸花を、有形、無言で励ましてくださった
皆さまに感謝。









スポンサーサイト

『8か月たちました』

葉っぱさん、れんげちゃん企画の、キャンドルナイト。
もう8回目です。…早いです…

             
心ひとつに キャンドルナイト



今日は東京も終日 時雨模様。
肌寒く、冷え性の私には、炬燵の温もりがありがたい一日でした。
仮設住宅の冬が近づいてきます。防寒対策は大丈夫でしょうか…。
少しは、将来の希望の灯が見えてきているのでしょうか…。

政治が国民のこころに向き合っていないのを感じます。
ふつふつと怒りが胸を黒くします。

…だけど、今日はこころ静かなキャンドルナイト。
小さな蝋燭の灯りの中で、これからの日本のこと考えてみます。



2011_1111_213120-CIMG5610_convert_20111111222320.jpg

何でしょう?
どうなってるの?


2011_1111_212626-CIMG5599_convert_20111111222626.jpg


いつも、夏、氷菓子などを入れる、飴色の硝子の器に、
2センチほどの高さに切った小さなろうそく、立ててみました。


かすかに揺らめく炎が、猛々しくなったこころを鎮めてくれます。
届け、共感のこころ…



                   **********************




『南亭雑記』ブログのNANTEIさんのお作りになった、バナーを2つ、拝借します。
言葉にし難い、深い哀悼と復活への願いを込めて。





               nantei さんバナー


の絵南亭さん 被災地



              上のバナーは、阪神大震災を経験した
              精神科医中井久夫さんの言葉、
              「忘れないということが、いちばん
              被災者を励ます」
              に深い共感を覚えられて、NANTEI さんが
              お作りになられたものです。


              すべてが波に呑まれた、あの日の傷ましい記憶。
              それを、NANTEIさんは絵になさいました。
              合わせてご紹介したいと思います。



               バナー南亭


              こちらも、NANTEIさんからお借りしてきました。 
                                     プロのデザイナーでおいでのNANTEI さん。              
              使用をお許しくださったことに心から感謝いたします。








 


『基本に戻って考える』其の二 『TPP と混合診療』

TPPに反対している者…私を含めてであるが、その反対理由の一つに、
『アメリカは混合診療の全面解禁を要求してくる。混合診療が認められれば、
自由診療が増え、健康保険による診療が縮小していって、高度で高額な先進治療を
受けられる者と、貧しいために、縮小した健康保険診療しか受けられない者と、
貧富の差によって、診療の格差が生まれてきてしまう。
そして、いつかは、日本が世界に誇るべき、国民皆保険制度が崩壊してしまう!』
…ということへの畏れがある。

TPP推進論の最先鋒である前原氏などは、アメリカが要求してくるかどうかさえ
わからないものを反対する人々はむやみに恐れている。
ありもしないものを恐れるというのは、TPPを、いもしないお化けのように
ただ恐れているだけだ。そう言って揶揄した。

ところが昨日、政府は、保険診療と保険外診療を併用する「混合診療」の全面解禁が
TPPで取り上げられる可能性を初めて認めた。

それでは『混合診療の全面解禁』がなぜ日本にとって将来禍根を残すことに
なりかねないと私が反対するのか。

ご存じだと思うが、日本では、国民健康保険や会社などの保険で診療を
受けることと、保険診療では認められていない、たとえば最先端の高度医療や
治験中で認可がまだされていない薬を治療に使ってみることの出来る自由診療、
すなわち保険外診療を併用することが、原則認められていない。
もし、癌などで基本的治療は保険を利用して受け、最先端の高度の医療は
保険外で、と望んでも、保険外診療を併用することを患者が選択したら、
医療費は、保険が本来適用される部分まで、自由診療の料金が適用され、
患者は高い医療費を請求されることになる。

…随分理不尽なシステムではないか!
混合診療を推進したい人々はここを問題と考える。混合診療を全面解禁すれば、
基礎的なものは保険で、高度なものはまあ、自由診療で、と選べて、患者の
医療費負担は随分軽減されて、どれほど助かるかしれない、と。

私も、そうだなあ、と思う。
それではなぜ、混合診療の全面解禁に反対するのか…。

例えば、歯科の例をとるとわかりやすいかもしれない。
軽い虫歯で歯医者さんに行く。それなら保険で大抵はやってもらうだろうから、
私たちの負担は2割か3割で済む。ところが入れ歯をしたいと考える。
保険で入れ歯を、と頼む。ところが医者は、インプラントなど、今は
優れた入れ歯の方法がありますよ、と紹介するだろう。
インプラントは目立たないし、歯茎に埋め込むわけだから、丈夫で簡単に
抜けてしまったりしない。
患者は迷う。なんとなく、医者は、健康保険で入れ歯を作ると言うと、
なんだ、貧乏人か!と思って、手抜きの治療しかしないんじゃないかなあ。
それだったら、老後の生活費に取っておくつもりの退職金の一部をつかって、
保険がきかなくて高額にはなるけど、インプラントの方にしてもらうか…!
…そう考える。

このようなことが、他の病気の治療でも起こってくるかもしれないのである。

別にいいじゃないか。医者だって、保険のきく治療だからって、そう手抜きの
治療はすまい。
日本人はそう考える。ところが、ところが、である。
TPPに加入し、おそらく力関係から言って、アメリカのルールが強引に採択され、
アメリカの保険会社が日本の市場にどんどん参入し、また外資系の病院が
つくられ増えて行き、製薬会社もどんどん参入してきたらどうなるだろう。
日本の、昔から何となくある『医は仁術』などという医への信頼はいつか根こそぎ
覆されてしまうかもしれない。
アメリカの保険会社や大病院、企業というものは、国民の利便などということより、
無駄を徹底して省いて利潤を追求していくのが大事というやり方である。
保険に入っているのに、これは保険の適用外だと病院への支払いを拒否されるかもしれない。
あなたが腎臓移植を受けたり心臓手術を受けたら、元気になって職場復帰しようとしても、
保険料の高額化をなるべく抑えたい会社は、再就職を拒否するかもしれない。
大病院の経営者は、徹底して無駄を省くことを医師に要求してくる。そしてお金のかかる
高額医療を患者に勧めるようプレッシャーをかけるであろう。
人員削減を徹底的に図るせいで、医師や看護師の負担が増大し、医療過誤も
増えるかもしれない。

もし、日本政府がこうしたアメリカの保険会社、病院、製薬会社などの
横暴に気づき、それを制限しようとしたとする。
するとそれらの会社は、日本政府を国際機関に訴えることが出来るのである。
そのような条項がTPPには入ってくると見られている。
前の記事で書いたが、アメリカと韓国のFTAにすでに、その恐ろしい例を見ることが出来る。

それに関連した条項をもう一度ここにコピーしよう。

(5)ISD:Investor-State Dispute Settlement。
韓国に投資した企業が、韓国の政策によって損害を被った場合、世界銀行
傘下の国際投資紛争仲裁センターに提訴できる。韓国で裁判は行わない。
韓国にだけ適用。

(6)Non-Violation Complaint:
米国企業が期待した利益を得られなかった場合、韓国がFTAに違反していな
くても、米国政府が米国企業の代わりに、国際機関に対して韓国を提訴で
きる。例えば米の民間医療保険会社が「韓国の公共制度である国民医療保険
のせいで営業がうまくいかない」として、米国政府に対し韓国を提訴するよ
う求める可能性がある。
下線文韓米FTAに反対する人たちはこれが乱用されるので
はないかと恐れている。


世界銀行傘下の国際投資紛争仲裁センターという、第三者機関に訴えるなら
公正な判断をしてくれるのでは、と思うだろうが、ところがどっこい!
この組織は、『投資』の利便を図るための国際組織であって、韓国民の
医療への願いなど、また、韓国政府がこれまで折角努力して作りあげてきた
国民医療保険の歴史など知ったことではない。
韓国は、そのアメリカの民間医療保険会社に大きな迷惑をかけたとして、
敗訴し、そこの会社に膨大な額の賠償金を支払うことを要求されるのである…。

一般庶民のセーフティネットである、国民医療保険はこうしてぐずぐずになって行く…
では、そんな条項は、そこだけ辞めればいいじゃないか、と思うかもしれないが、
それが出来ない仕組みになっている。

(2)Ratchet条項:
   一度規制を緩和するとどんなことがあっても元に戻せない、狂牛病が発生
   しても牛肉の輸入を中断できない。
 

韓国の識者が、日本はTPP加入を急ぐな。韓国のこれからを見て学べ、
と、深い憂慮をこめて忠告する所以はそういうところにある。


ありもしないTPPお化けをやみくもに恐れているというのではなく、
日本でも現実にそういう恐ろしいお化けが上陸してくるかもしれないということである。

アメリカの息のかかったそうしたものを選ばなければいいではないか。
ということも言えそうだが、
(5)のISD条項というのはそんな国民の選択とは無関係に、
日本政府や県や市町村、また企業をアメリカの企業が訴えてき、多額の賠償金を
むしり取られるかもしれないもの。あるいは国民健康保険のようなセーフティネットそのもの、
日本が世界に誇れる国民皆保険制度が脅かされる、ということになりかねないものである。

また、私たち自身が、お金さえ余裕があれば、よりよい医療行為を受けたいと
願う。それは当然である。また、医者の側も、点数の決まった保険治療よりも、
自由に診療報酬の決められる保険外診療を勧めたくもなるであろう。
…こうして、徐々に徐々に、保険外診療のシェアが伸びていくと、
保険診療は効率的でなくなり、加入者は減ってやがて経営的に苦しくなっていくであろう。
国や地方公共団体、企業にとって健康保険制度が重荷になってくる…
今でさえ、それらの団体にとっては、保険料の支払いが負担なのである。
TPP推進派の本当の狙いは、保険制度を壊してしまって、楽になりたいからだ、という
極端な論まであるくらいだ。 

国民皆保険制度は、アメリカ資本の参入とアメリカルールの押しつけ。
また日本国民自身が、自由診療を望むことなどによって、徐々に
こうやって先細りになり、やがて崩壊してしまうかもしれない!
…それを、TPPに反対する者は、憂慮しているのである……。

まさか、極端な!と思うかもしれないが、日本は今はまだ、自分を中流階級だと
思っているひとが多いであろう。お金を出してより高度な医療を受けられる人も
多いだろう。
しかし、中流であること、などは、脆いものである。
かつて私などがその豊かさに憧れた、アメリカの中流階級の暮らし、……
それが、新自由主義経済によって、一挙に下層の暮らしに転落する例が多くなっている。
その彼らを民間の高額の医療保険金の支払いが苦しめる…支払いが滞れば、
一挙に無保険という最悪の状態に転落である。

『自由』という言葉は、極めて聞こえがいい。
『グローバル』という言葉も、とてもすてきそうだ。

しかし、新自由主義でものが多国間で交流して人も流れる…貨幣も回る…
一見よさそうだが、それが、冷酷な企業の論理、大国の国益、しかも大金持ちにとっての
国益で、ぐいぐいと進められていくとき、弱者はますます搾取されるという構造は、
何もTPPを待たずとも、これまでのアメリカのやり口を見れば、容易に想像できるのである。

次の記事で、アメリカの医療制度について語り、極端に『医』の世界で
自由化が進むとどういう国になるのか、といったことを書いてみたい。

それを教えてくれたのは、この本である。


2011_1108_170713-CIMG5594_convert_20111108171512.jpg


堤未果さん。『ルポ 貧困大国アメリカ』
この本は2008年度日本エッセイスト・クラブ賞を受賞している。
私は、この本を、2年前読んで大変にショックを受けた。
そのころ私は、原発のことを一所懸命調べていた。
そして、医療制度の崩壊ということも、原発事故ということも、
根っこは同じだ、と痛感した。
堤未果さん。お顔を拝見するととても若いかたである。しかし、すごい取材力!
世の中にはこんな人もいるのだなあ、と2年前はただ感心していたのだが、
ごく最近、彼女がフリージャーナリスト、故ばばこういちさんのお嬢さんだと知った。
驚いた。なるほどなあ、と思った。

ちなみに、診療に関してですが、私自身の理想を言えば、
保険診療で、先進医療を享受することが出来る…、その幅がもっともっと
広がって行けばいいなあと考えています。
まあでも、それもまた、国や地方自治体、企業の保険制度自体が
負担オーバーになってしまうだろうし。
バランスが難しいところです…。


『基本にかえって考える』 其の一

日本がTPPに参加する、ということに関し、アメリカ、という国のことが
もしなければ、私もさほど反対していないかもしれない。
しかし、このTPP。ご存じのとおり、ほぼ日米間の問題である。

アメリカ、という国は表裏の顔が極めて違う。
アメリカ人と言えば、フランクで、明るくて親切で…、というイメージがある。
実際、一人一人のアメリカの方はそんな人が多いのであろう。
…しかし、アメリカ合衆国という、一つの国家としてみた場合は、
だいぶその印象は異なってくる。
先の記事でも書いたが、アメリカという国の成立の歴史を見てくると、
そこには数々の暗部がある。
アメリカに移住した開拓民にとっては、アメリカは夢の国、
フロンティア・スピリットさえあれば、でっかい富をつかみ取ることもできる夢の国であった。
しかし、彼らに住む地を奪われたインディアンたちにとっては、彼らは簒奪者であった。
この構図は、アメリカという国のその後の歩みの中でもずうっとそのやり口において、
精神の構造において続いているように私は思うのである。

『進歩は善。努力した者が勝つ。敗者は能力がなかった、あるいは努力が足りなかったのである』
…そういう考え方、生き方…。

そうやってアメリカはこれまで突き進んできて、世界一の大国になった。
軍事的にだけでなく、アメリカの経済戦略というものは、知れば知るほど
そら恐ろしくなるようなところがある。
アメリカは現在だけを見ているのではない、5年後、10年後、30年後…と、
あらゆる分野で先を見越して、国のかじ取りを行っている。

それに比し、日本の政治には未来への展望というものがいつの時代も欠けている。
政治家は、国のためというよりは、おのれが次の選挙で勝つこと、党利党略しか
考えていないように見える。この一年の政治家の動きを見ていると、
この国には政治、などというものは育っていなかったんじゃなかろうか
とさえ思えて絶望的な気分になってくる。
未来への展望がないから、なにごとが起きても、場当たり的な対策しかできないことになる。
あちらの顔色を読み、こちらで作り笑いをし、そして嘘をつく。
そんな日本の政治家が、TPPに加入して、したたかなアメリカに
ちゃんと太刀打ち出来ようか。出来るとは到底思えないのである。

私は今、TPPの記事ばかり書いて、原発のことを忘れたように見えるかもしれないが、
私の中では、原発もTPPも、その他の多くの重大問題も、みな、根っこのところで
繋がっている。
それは、人間は、アメリカの経済戦略が象徴しているような、このままの、
成長神話、『進歩はいいことだ。努力したものが勝つ。今、敗者となっているものは、
努力が足りなかったのである。それは自己の責任である』というような
ものの見方、生き方への疑問と反感である。

自由経済、グローバリズム、と言えば聞こえは極めていいけれど、
それは、強者が弱者から、さらに奪う、という構図とほぼイコールだとしか、
私には思えないのである。

10月26日(水)のロイター配信情報によれば、

10月25日、米議会予算局は、人口の1%とされる最富裕層の収入が、
1979─2007年の30年間にほぼ3倍になったと発表したそうである。これは他の所得層の
収入伸び率ペースをはるかに上回るもの。正確に言えば、275%の伸び。
 2番目の高収入層(人口の19%)の収入の伸び率は65%、中間所得層(同60%)
は40%。
最低所得層(同20%)は何と18%にとどまった。
30年間でわずかに18%である。
金持ちはさらにさらに豊かになって行っている、というこの構図!

今、ニューヨークに始まってアメリカ各地に飛び火している、経済格差是正を求める
抗議運動。これは、アメリカ型の自由経済とグローバリズムが、国民を
幸福にするものではない、ということを示す、象徴的な事象である。
大学院を出ても働き口がない…
今まで自分は中流階級だと思っていたが、娘が難病にかかってしまった、
アメリカには国民の皆健康保険制度はない。
医療費がかさんで、気がついたらあっという間に貧困層に転落していた……

国民のわずか1%が、アメリカの金融資産の20%を保有しているとも
言われる不公平。
私などの世代のものには、アメリカはかつて、本当に豊かさというものを具現化した
夢の国であった。大金持ち、というわけでないのに、中流階級のその生活の豊かさは
映像や本で見ると、ほんとに憧れの対象であった。(ただし、白人社会に限って、
ということは、子供の私は知らなかった)

それが今、格差は広がり、中流層が貧困層に転落して、低所得層が広がり、
それが、今回の、全米各地に広がりつつある99%による運動の、
背景となっている。

リーマンショックの際に明らかになった、金融ゲームで大もうけをした
富裕層や大会社の傲慢。それは、今も変わらず続いており、それは日本においても
事情はまったく同じである。
あれだけの悲惨な大事故を引き起こし、日本全体、いや、世界に迷惑をかけた東京電力の
前の社長は、放射線量の高い福島で子供を育てたくなくても経済的理由から
福島に居続けるしかなく、我が子に対し申しわけないと涙する母親の嘆きを尻目に、
5億とも6億とも言われる退職金をもらって、『円満に』退職なさる。
同義的矛盾を感じませんか、という質問に、「私にも老後がありますから」と答えたそうだ。

持てるものがさらに大もうけをする。貧しいものはさらに奪われる…
私がいつも怒っているのは、この構図に対してである。
何も、原発問題や、TPPに限らないのだ。

それではあなたは、人類の発展というものを根本的に否定するのか。
原子力発電は、人間に夢を与え、庶民の暮らしも豊か快適にしてきてくれたじゃないか
(高々発電エネルギーの多くても30%を賄っただけで?)
TPPは、日本にとってもビッグ・チャンスなのだ(大企業にとっての?)……

私は、いまのような形態での発展はもういい!と考えている。
金持ちのところにますます富が集中していくような、弱者がどんどん増え、
『自己責任』という非情な言葉のもとに、切り捨てられていくような、
そんな形の発展はもう、いい!と考えている。

今朝の『サンデーモーニング』でちらっと聞いた数字。
先進国の今のような豊かな生活を、地球上の人類が皆今後も続けて行こうと
すると、地球は2.6個いる、と、カナダのシンクタンクが計算したそうだ。
私の感覚では、もっともっといるだろう、と思うのだがな。
一国内での貧困格差もそうだが、今の世界にはどうしようもない、南北格差、…
北半球におおむねある先進国は、さらに富を求めて発展し、概ね南半球にある
開発途上国は、政情も不安定で、飢餓にあえぐ人々が大勢いるという構図がある。
おそらくこの構図は、20年30年経っても、そう変わりはしないであろう。
それを見越しての、2.6個という数字であって、もし南半球、アフリカ諸国などが
日本や欧米諸国と同じような発展を遂げたいと、資源をじゃんじゃん使うように
なったら、とても、地球があと2.6個あったくらいでは足るまい。
先進国自身も、これからも湯水のように石油資源やウランや、レアメタルやを
使い続けるつもりなのだから。
…そうした我々が、あとから、繁栄と資源を求めて這いあがって来ようとする者に、
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』のカンダタのように、
「おまえたち、登ってくるんじゃない!俺様の糸が切れてしまうじゃないか!」
と、叫べる権利や道理はどこにもない。

その先進国の豊かさだって、今、あちこちでほころびが見え始めている。
アメリカしかり、ギリシャに端を発するヨーロッパの金融不安しかり。
そして、そうした世界的経済不安に加え、福島第一原発事故を経験してしまって
先の見通しも立たない、この日本。

それなのに、日本の政府と一部経済界は、今までと同じような、
右肩上がりの発展という幻想を追いもとめて、アメリカ追随型の政策を
今後もとり続けて行こうとするのだろうか!

かくも悲惨な福島原発事故を引き起こしてしまった日本のエネルギー事業への怒り、
アメリカの機嫌取りのためだけとしか思えないTPPへのやみくもな参加表明、
それらは私の中では一つの問題である。

人間の幸せって何なの?
発展、ってそんなにいいことなの?
守るべき良いもの、人間の善性の根本である、やさしさとか公平性とか、思いやりとか
恥じらいとか、自然への畏れとか、いのちの大切さを何より大事に思う気持ちとか、…
そんなものを踏みつけにしてなお、人間は経済的発展を、しかもそれは大抵は
一部の富裕な人々の、さらに富を得ようとする投機ゲームのための発展を、
遂げていかねばならないの?

 
そういう疑問から生じた怒りなのである。
そうして、そういうことを考えていくとき、常に突きあたるのが、
アメリカ、という国に象徴される、先進国の傲慢、である。

次の記事から、『私の中では一つの問題だ』という、その数々の大問題。
TPP議論や、重大原発事故を経験した日本の今後の生きかたを考えていくときに、
避けて通れない数々の大問題を、アメリカ、という国を中心に据えて
書いていってみたいと思う。

 


『米韓FTAから学ぶべきTPPの危険』

さて。日本の農業であるが、実はTPP参加の如何という、いわば切っ先を喉元に 
突きつけられる前に、すでに、その土台は大きく揺らいでいたことは、みなさんご承知の通り。
農業政策の無策は、農業だけで農家が食べていけないという状態を多く作りだして
しまっている。牧畜業、酪農業、林業などはもっとひどいかもしれない。
TPP以前から、日本には海外から安い肉や乳や木材やが入ってくるようになっていて、
とりわけ林業などは、もう生業として成り立たなくなり、日本の山は
人間によって手入れされなくなって、荒れ始めている。
人間が細やかに枝打ちや間引きをしない杉やヒノキなどの森や林は、
荒れてその保水力も失い、それは大雨が降ると、山津波などの大被害を
もたらしたり、また地下水や川の水を少なくして、日本の水をだめにしていってしまう。

日本の農業は基本的に小規模経営農家によってまかなわれている。
それはいいこともあるのだろうが、無駄もまた多く、アメリカのような
大規模農場の合理的経営で生み出される作物に比べ、はるかにコストがかかる。
TPP云々という前に、日本の農林業は、根本的な見直しが必要な時が来ていた。
TPPなどに参加したら、それでなくても弱っている日本の第一次産業は
アメリカの大きな農業の攻勢にとても耐えていけないだろうと思うし、
ただ、補助金を出して農家を守る、といった付け焼刃的な農政では根本的にダメだろうと思う。

日本のTPP参加は、これももうあちこちで言われていると思うが、
対アメリカ貿易戦略をどうするか、ということとイコールである。
アメリカにとっては、TPP加盟国の中で最も大きな市場である日本が
ターゲットであるということ。

私がこれは本当にまずいんじゃないか!?と思うのは、
関税撤廃によって、日本の農業がアメリカの農産品につぶされる、ということ
以上に、『非関税障壁の撤廃』ということに関してである。

日本がTPPに参加したらどうなるか。
それには日本より一足早くアメリカとFTAを結んだ韓国の例を見ればいい。
日本がTPPに参加したら、アメリカはほぼ同じ要求を日本に対し
して来るであろうから。
民主党衆議院議員の齋藤やすのり氏のブログに、米韓FTAの実情。
先日締結されたばかりのそのFTAの詳しい情報がある。
韓国国民でさえ、実はこうしてことの詳しいことは知らないままに協定は
締結されてしまった。日本も韓国と同じ轍を踏むのであろうか…

『教えて!斎藤さん』
衆議院議員・気象予報士斎藤やすのりBLOG
http://saito-san.sblo.jp/article/48971807.html
 

その中の、米韓FTAの、大事な個所だけでも転載させていただこう。

(1)サービス市場開放のNegative list:
   サービス市場を全面的に開放する。例外的に禁止する品目だけを明記する。

(2)Ratchet条項:
   一度規制を緩和するとどんなことがあっても元に戻せない
、狂牛病が発生
   しても牛肉の輸入を中断できない。

(3)Future most-favored-nation treatment:
未来最恵国待遇:今後、韓国が他の国とFTAを締結した場合、その条件が
米国に対する条件よりも有利な場合は、米にも同じ条件を適用する。


(4)Snap-back:
自動車分野で韓国が協定に違反した場合、または米国製自動車の販売・流
通に深刻な影響を及ぼすと米企業が判断した場合、米の自動車輸入関税2.5%
撤廃を無効にする。

(5)ISD:Investor-State Dispute Settlement。
韓国に投資した企業が、韓国の政策によって損害を被った場合、世界銀行
傘下の国際投資紛争仲裁センターに提訴できる。韓国で裁判は行わない。
韓国にだけ適用。


(6)Non-Violation Complaint:
米国企業が期待した利益を得られなかった場合、韓国がFTAに違反していな
くても、米国政府が米国企業の代わりに、国際機関に対して韓国を提訴で
きる。例えば米の民間医療保険会社が「韓国の公共制度である国民医療保険
のせいで営業がうまくいかない」として、米国政府に対し韓国を提訴するよ
う求める可能性がある
。韓米FTAに反対する人たちはこれが乱用されるので
はないかと恐れている。

(7)韓国政府が規制の必要性を立証できない場合は、市場開放のための追加措置
を取る必要が生じる。

8)米企業・米国人に対しては、韓国の法律より韓米FTAを優先適用 
例えば牛肉の場合、韓国では食用にできない部位を、米国法は加工用食肉と
して認めている。FTAが優先されると、そういった部位も輸入しなければな
らなくなる。また韓国法は、公共企業や放送局といった基幹となる企業にお
いて、外国人の持分を制限している。FTAが優先されると、韓国の全企業が
外国人持分制限を撤廃する必要がある。外国人または外国企業の持分制限率
は事業分野ごとに異なる。

(9)知的財産権を米が直接規制
  例えば米国企業が、韓国のWEBサイトを閉鎖することができるようになる。
韓国では現在、非営利目的で映画のレビューを書くためであれば、映画シー
ンのキャプチャー画像を1~2枚載せても、誰も文句を言わない。しかし、米
国から見るとこれは著作権違反。このため、その掲示物い対して訴訟が始ま
れば、サイト閉鎖に追い込まれることが十分ありえる。非営利目的のBlogや
SNSであっても、転載などで訴訟が多発する可能性あり。

(10)公企業の民営化
 


さて、こうやって転載しても、なかなかその中身は難しい。
ところがこれを極めて明快に説明し、TPPに激しく真っ向から
反対していられる方がいる。
この映像は、『きっと誰かに愛されている』ブログ
http://glorytogod.blog136.fc2.com/

の愛希穂。さんに
教えていただいた。愛希穂。さん。ものすごい勉強量です。
いつも教えていただくことばかりです。

中野剛志氏が語る 『米韓FTAよりひどいTPP交渉となるだろう』





10月29日付朝日新聞朝刊によると、
政府が示すTPP参加の経済効果は「10年間で2.7兆円」だそうである。
1年間では2700億円。日本のGDPの0.054%に過ぎない。

ところが、韓国が農家の所得補償など、2004年から2017年までに投じる
FTA関係の農業対策費は9兆円。日韓の農業産出額の差から日本に
単純に置き換えると、25兆円にもなるそうである。
14年間で25兆円ということは、1年では1.78兆円。
2700億円得るために、農家に補償などして1.78兆円つぎ込むと言うのか?

中野氏が、もう、情なくて笑ってしまうしかないような状況で、それでも
切々と訴える、TPPの危険性。まだこれはほんの一部である。
将来にとんでもない禍根を残すことになりそうなTPP。
それをごり押しして、その経済効果が差し引きマイナスになるのだとすれば、
いったい何のためのTPPなのだろうか…!

『布教』

玄関のチャイムが鳴った。
どなた?と問えども応えず。
普段なら開けない。
だが、開けた。

やはり、ものみの塔のひとだった。
年の頃は24,5のうらわかき女性である。
背が高く、白い顔には化粧気なく、
顔つきは、Oという指揮者の子である男優を女にしたような。
一目見て、知的なひととわかる。

だが、ああ、私には縁がない。
「ごめんなさい、ちょっと興味がないものですから…」
そう答えると、彼女は寂しげに微笑んだ。
そして。

「ドアを開けてくださっただけで嬉しいです。ありがとうございました」
と静かな口調で言って、そしてまた微笑んで、それから一礼して去って行った……

なんと!なんとそのたたずまいの静かで美しかったことだろう!
そして、その言葉のなんと悲しい含みを持っていたことだろう!

「ドアを開けてくださっただけで嬉しい」……
なんとせつない言葉じゃないか! こんな若い娘が言うにしては!

おそらく彼女は、一日に百軒、二百軒と訪ねて回るのかもしれない。
そうして、ことごとく、玄関払いを食うのであろう…
ドアを開けてさえもらえず。
時には、その宗旨について、汚い非難の言葉を浴びせられて…

彼女のこころには 悲しみが溜まっていることであろう。

何ゆえに あの うら若き身で  
世の中から特殊な眼で見られがちなあの宗派なんどに帰依しているか!
その母が、その父が信者だっただろうか…

だが、しかし、彼女はキレイダッタゾ。
「日本の原発は安全です」という布教に似たキャンペーンをし続けて、
この国に、取り返しのつかない毒を撒き散らして、
なお、その罪に気づかぬふりを通すあの会社の偉い男達より
ずっとずっと美しかったぞ。
『謙虚の美』『悲しみを知るひとの美』がそこには見えたぞ!

11月3日。午後6時。
あれから4時間…。秋の日はとっぷり暮れた。

彼女は今まだ、どこかを回っているだろうか……




プロフィール

彼岸花さん

Author:彼岸花さん
リンク、トラックバックご自由に。

『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/pekai/signup.html
国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/donate/?grid=header02
最新記事
最新コメント
リンク
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
10 | 2011/11 | 12
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード