『回転草 Tumbleweed 』

ちょっとエネルギー溜めるためのブログ休止していましたが、
いろいろ社会の動きで書いておかねばばらないことも溜まってきました。
ブログ再開です。彼岸花の闘争も元気に再開!!!

さて。再開第一号の記事ですが、まずは前から書きたいと思っていたもののことを
書いてみたいと思います。


回転草ってご存じでいらっしゃいますか。
英語では、tumbleweed と言います。
tumble…『転がる』。体操の床運動競技でタンブリングというのがありますが
まさに、『転がる雑草』。

わたしがこれを記事にしたい、と思ったのは、実は、fukashi さんの『最後の水たまり』ブログ
の、こんな記述をふと見かけたからです。
(fukashi さん。前にお願していた通り、御記事引用させていただきます。)

『風が一日建物を激しく揺らしていた。
近くに桜の樹などないのに、壁には花びらが貼りついて。
西部劇で見るような蔦や干し草のからまった球状のものが道路を横切ったのを初めて見た。
追いかけていた人がいたから、きっと大事なものなのだろう


『あっ!tumbleweed かな!』
瞬間そう思いました。

tumbleweed 。回転草。
ヒユ科オカヒジキ属の植物群。ロシアアザミとも。
もともとは、アフリカとユーラシアに分布し、乾燥地や塩性地に生えることが多い。
風に乗って地面をコロコロ転がる姿が西部劇で御馴染である。
株はボール状に成長し、秋に果実が成熟すると風によって茎が折れ、
原野の上を転がる。この運動により種子をまき散らす。
アメリカ合衆国ではS. tragusが1877年にサウスダコタ州のボンオム郡で
発見され、外国産の雑草として米国農務省に報告された。(Wikipedeaによる)

この草。アメリカの西部劇など見ると、時々出てくるので面白いなあ、と思ってはいました。
でも、私が、tumbleweedという言葉そのものを知ったのは、3年近く前、
前のブログで原発問題を書いていた時でした。
アメリカの核施設ハンフォードの敷地内での火事のこと。


 2000年6月27日。アメリカワシントン州にあるハンフォード核施設で大火災が発生した。
そもそもの火災は、核施設境界付近でのトラックと車の衝突事故を発端として起こった。
日本の新聞各紙では、ほとんど紹介されなかったけれど、アメリカのニュースは
トップ記事で大きく報道した。
ハンフォード核施設の約半分のヨモギに火が燃え移って大火災となってしまった。
ハンフォードは、第二次世界大戦中のマンハッタン計画の下、核兵器用プルトニウムを
40年間にわたって生産していた。560マイル(約900キロ)四方くらいの広大な核施設である。
ここは、米国内最大規模の放射性廃棄物貯蔵施設で、もっとも汚染された土地でもあるという。
核廃棄物は、わずか6フィート(約1.8メートル)の地下に、177の貯蔵タンクに
つめられている。火災は90分で20マイルもの速さで燃え広がり、この貯蔵タンクの
2マイルにまで近づいた。(一説には0.5マイルとも)
核廃棄物タンク爆発の危険もあったという。
この大火災は、4日近く燃え続けて191000エーカーを焼き尽くし、
30日(土)になってやっとおさまった。
当局はこの火災による放射性物質の外部への放出はないと言っていたらしいが、
核施設の土壌や草木に含まれている放射性物質が、火災によってまき散らされた
可能性も大きい、と見る専門家もいると言う。

ハンフォードという核施設、これは一つの独立した記事にいつか書きますが、
長崎に落とされた原子爆弾を初めとして、核の暗い歴史を象徴するような
恐ろしいほど汚染された場所です。付近は風下に広大な穀倉地帯。
ここでとれたトウモロコシやジャガイモ、その加工食品は、日本にも入って来て
わたしたちは日常知らずに食べているのかもしれません。

さて。ここで『ヨモギ』と書かれているのは、米語でsage brush,
日本で『ニガヨモギ』と呼ばれているもの。
そして、このニガヨモギとともに、ハンフォードに多く生えているのが、
一見カラス麦に似たcheatgrass という草と、そしてこのtumbleweedです。
tumbleweed は大きな株となり、枯れると風に転がって種をまき散らしながら移動する。
だから、繁殖力も大きいのでしょう。
自動車事故の火は,このニガヨモギやtumbleweedに燃え移り、あっという間に燃え広がって
いったのでしょう…
『ハンフォード核施設火災』
tumbleweedについて書かれた部分は
Executive Summary,ES-2


また、このtumbleweed 自身が、核施設の汚染された土壌の地下水に届くまで深く根を張り
旺盛に生育していくことによって、土壌や水の放射性物質を体内に取り込み、
拡散しているという話もあります。それらは燃え広がれば、空気中にも汚染物質を拡散する…
tumbleweeds との戦いに、アメリカは膨大なお金を費やしているようです。

だが。しかし。
tumbleweed 自身には、無論罪が無い。
アメリカにとっては迷惑な外来植物です。でも、アジア・オーストラリアから
これが持ちこまれたのも人間の経済活動によってです。まして、ものすごい汚染の
ハンフォードの放射性物質をその身に取り込んで、秋が来たら茎が折れて
ころころ転がって汚染を広めるから、などということも、まったく
人間のおぞましい核開発のせいであって、tumbleweedの罪なんかではない。

むしろこれは夢と笑いを誘う植物です。
fukashiさんがご覧になった、その丸い転がる植物のようなもの…
日本での話ですので、tumbleweed ではないでしょうが、それを追いかけている人の姿は
笑いを誘います。

それでわたし、こんな映像をご紹介しました。



これが回転草です。…すごいでしょう!?

このtumbleweed の量のもの凄さ!
この映像を見てくださったfukashi さんは、
この子供の笑い声に、奇跡のような多幸感を感じさせられる、と書いてくださいました。

わたし、それを読んではっ!としました。
実はわたしは面白がると同時に、この子供の笑い声に少しエキセントリックさを感じていたのですが、
その自分のこころを、さびしいと思いました!……
tumbleweed 見てすぐ、ハンフォードの核施設を想うこころも…。

そういう自分のこころの毒の部分を取り去って、あらためてこの映像を
見たとき、わたしのこころの底から湧きあがってきた、純粋な喜び!

…それが、今回、この記事でお伝えしたいことなのです。

なんと楽しい映像でしょうか!
こんな光景が世界のどこかで、繰り広げられているのです!
信じられない光景…。

そう思って、もう一度この映像見ていたら、なんだか涙が出てきそうになりました。

…世界は驚きに満ちている!!!

そう思って。

実際、この風景の中に自分がいることを想像してみます。
おそらく、言葉にできないほど感動するのではないかと思います。
この、広漠とした大地!この風!そこを数限りなく転がってくる回転草!
これが彼らの、子孫を残すための生きものの知恵なのです!

この世にあるということ……
この地球が、この宇宙にあるということ……

その、奇跡のような地球に、今、わたしたちは生きています。
tumbleweed のように、わたしたち人間の意志などあずかり知らぬところで
必死に生きている植物たちや虫たち魚たちなども数限りなく存在します。

日常の喜びや悲しみとはちょっと違った次元の、世界への驚きとときめき…
大袈裟なことでなくてもいいのです。
通りすがりの誰かの言った一言にもそれを感じることはある…
ひとの営みのささやかなエピソードにそれを感じることはある。
動植物の生のいじらしさ、不思議さ…
そして。それから。
素晴らしい芸術に触れた時も、ガツ~ン!と横面を張られたような
強烈な衝撃を感じることがあります。そのあとに来るのが、この、
そう、『無償の喜び』の感情です。

そうなんだ。これらに共通していることは、お金では贖えない喜びであるということ。
先日、空に大きな大きな見事な二重の虹を見たときもそうでしたが、
なにか、何かおおきなものに『許されている』『包まれている』という感じも
する一瞬です。
私は宗教心など一切ない人間だけれど。

原発力ムラの構造などというものは、この対極にある気がします。
原子力そのものを発見した時の科学者たちの驚きと喜び…
それは、tumbleweed の生態の可笑しさに驚き喜ぶ私のこころとおそらく同じでしょう。
私は、そうした科学者たちの喜び、までも否定しているわけではありません。
神の火に近いエネルギーを発見した時の喜び、それを実用化したいという
科学者としての興奮はわからないわけではない。

ただ、それが大量殺戮兵器になってしまった!!!
原子力発電の技術は、巨大な利益と絡み、一部の人間の一部の組織の利権や名誉欲や、
と言ったものに強力に絡んできて、そしてそのために多くの経済構造の末端に
いる、どちらかと言えば貧しく力のない者が危険な仕事に従事し、さらには
健康や正当な賃金までも奪われる、また、何の罪もない子供たちの
未来までが奪われる…そんなものになってしまいました…
このことのどこかに、生きる歓び、というようなものはあるでしょうか?
核兵器、そして暴走の止めかたや廃棄物の処分のしかたさえわからぬまま、人間の欲のために
推進されている原発というもの…
ついに、この日本で、あってはならない事故が起こしてしまいました!
これから、何十年、何百年と管理していかなければならないもの…
今いる、そして未来の人々の、健康に明るく生きる権利を冒してしまいました!
本来非常に愉快な生態を持つ植物までもを、汚染植物にし、
米や野菜の収穫の喜び、食べる歓びも奪ってしまったのです。
…この、どこに、祝福はあるでしょう?歓びはあるでしょう?


そのことに私は激しく怒っているのです。


tumbleweed …たかが一つの雑草…

しかし、この世にはこうしたささやかな驚きに満ちたものがたくさんまだまだあります。
原発ムラに火のように激しく怒りながらも、こうした、私が感動したものの数々を、
ここで、これから、ご紹介して行こうかな、と思っています。

tumbleweed の映像をあと2つ、ご紹介しましょう。

http://youtu.be/j2r0JILoJLA

なんだかこれも胸がきゅ~~~ん!とします。
この若い人々の、tumbleweed と戯れ笑う姿と声!!!
こういう恋もしてみたかったかな…。ふと、そんなことも思います。

http://youtu.be/hXQL5_0RYuU

ああ。こちらも、胸がきゅ~っとします。
それぞれが有名な映画のワンシーンです。

こんな映画を見てわたしは育ってきました……


tumbleweed……




[お詫びと訂正]

私、ハンフォードの『ヨモギ』とあるのを、tumbleweed のことです、と書いて
いました。でも、tumbleweed の草姿と『ヨモギ』という名が合わないなあ、と、ふと不安になり、
日本語で読んだハンフォード火災記事の原典を確かめてみました(上掲)。
すると『ニガヨモギ』というのはsage brushという植物。tumbleweed とは別ということを
確認しました。
別のサイトでハンフォード施設のtumbleweed との戦いの記事を読んでいたものですから、
短絡して勘違いしていました。
お詫びして訂正させていただきます。




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『キャンドルナイト 14』




2012_0511_225659-CIMG7270.jpg



5月11日。
蟄居の気分の彼岸花ではありますが、
あの日を忘れないために、今晩もキャンドルだけは灯してみました。

東日本大震災で亡くなられた方々や、大事な方を失ってしまわれた方の
無念を無駄にしないために、生き残ったわたしたちは、この国を
未来を背負う子供たちのためにいい国にしていかねばならないのではないでしょうか。
政治をただ政治家にお任せしているだけでは、この国を良くすることは
できないと思います。


葉っぱさん、れんげちゃんのバナー。

                         
心ひとつに キャンドルナイト



こちらは、NANTEIさんが、こころをこめてお作りになったバナー。
お借りします。

バナー南亭














『原発ゼロ』

今日2012年5月5日。日本で唯一稼働していた北海道電力泊原発3号機が定期点検に入る。
午後5時。運転停止のため、制御棒挿入開始。徐々に出力は低下し、
今夜11時ごろ発電停止する予定だという。
そして、深夜1時頃、日本の原子力発電所の火がすべて消える…

私は、しばらくブログを休むつもりでいたけれど、今晩はやはり
歴史的な出来事なので、黙っているわけにいきません…。

1966年初めて日本原子力発電(原電)東海原発(茨城県東海村、廃炉作業中)
が稼働してから、運転中の原発がゼロになったのは1970年4月30日から5月4日の五日間だけ。
1970年のそのときから、実に42年ぶりに、日本の原子炉の火がすべて消えることになる。

何か胸がドキドキする…。

日本の国民の意志として、はっきり原発停止を選んだということでは無論なく、
昨年の福島第一原発事故を受けての全原発の安全性の見直しと、もともと予定されていた
定期点検との両方で、今日から仮に原発の稼働がゼロになるのに過ぎない。
…しかしながら、これはやはり、重大なことである。
ただいま午後10時半。ゼロになる瞬間を、誰かと共有したいと思って、
NHKラジオをつけているが、何かお笑いタレントの騒々しいトークやっていて、
なんだかなあ…という感じである。



11時。泊原発出力停止。
しかし、ネットの世界だけで静かに喜びあっているけれど、テレビもラジオも
まったく関係ないことやっている…。

身が引き締まる想いである。

この状態のまま、原発ゼロに持っていければどんなにいいか、と思うが、
これから、原発再稼働させたい人々が必死に動くのだろう。
この夏を何とか乗り切れれば、と心から思う。

書かなければならないことが山積している…


今夜はしかも、スーパーム―ン。
普通の満月よりも14%も大きく見える。
先ほど外に出て見たが、本当に!大きく見える!

昨日のくっきりと二重にかかった、大きな大きな虹。
今宵の大きな月。
そして原発の火、ゼロ。
嬉しいはずなのに、なにかしんとさびしいのはなぜなのだろう……












『虹』


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♪2012_0504_172652-CIMG7215 (2) 虹♪







大空に見事な孤ゑがく虹見つつ 贖罪とふ語ふとうかべ居ぬ











   

 


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彼岸花さん

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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/pekai/signup.html
国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/donate/?grid=header02
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