『兵士に慰安婦は必要なのか ②』

従軍慰安婦と橋下発言に関して、こんな見方もあるということ、
いくつか情報を載せておく。

一つは、ここを訪れてくださる方から教えていただいたTBS『デイキャッチ』の
放送。mp3で聴ける方は聞いてみてくださいね。

http://podcast.tbsradio.jp/dc/files/clip20130517.mp3


もう一つは、これは『布ぅ楽雑記』のクウ―ママさんが紹介していらした
アメリカからの見方。

『「橋下発言」はアメリカからどう見えるか』
冷泉彰彦
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2013/05/post-558.php
以下青文字部分、引用。

 所用でニュージャージー州外に行っていたのですが、その間にこの問題がどんどん拡大していたのには驚きました。現在の事態は、この欄で過去に申し上げた「管理売春は現代の基準では性奴隷」という指摘、また「国境を越えたコミュニケーションでは理念型の発信しか通用しない」というコメントが生かされなかった点、何とも残念に思います。以下は、とりあえず、現時点で気づいたことを箇条書きにしておこうと思います。

(1)アメリカなど欧米諸国はキリスト教国だから性的なタブーの強い「偽善的な国」だという主張があります。もしかしたら問題の奥の背景にはそうした宗教やカルチャーもあるのかもしれません。ですが、アメリカがいい例ですが、買春行為に対して社会が厳しい目で見ているのは宗教や文化のためではないと思います。核家族のイデオロギーが確立する中で、買春行為というのは、妻と子への裏切りであり、社会の最小単位である核家族を破壊し、自分以外の家族のメンバーの幸福を奪う行為だからです。

(2)同時に買春行為というのは、売春をする側の女性の尊厳を金銭を背景とした暴力で踏みにじる行為だとも言えます。勿論、価値観の多様化の中で自身の意志でそうしたビジネスに関与する女性も存在するわけで、そうした人々への不必要な蔑視はなくなっていますし、こうした問題に厳しいアメリカでも州や都市によっては規制の緩い場所もあります。ですが、本人の意志に反して行われた場合は、社会的には厳しい指弾を受けるのが通常です。

(3)この点に関しては、日本のいわゆる「風俗産業」に関しては、芸能活動や通常の接客業と偽って採用した女性に、借金を背負わせたりする中で売春行為を事実上強制するということが根絶できていないようです。このうち、対象が外国人の女性となるケースに関しては、例えば米国の国務省が「事実上の人身売買行為」として監視対象に入れています。

(4)日本人の場合は国内問題であり、米国国務省は特に言及していませんが、今回の「発言」のような要人の「不規則発言」が続くようですと、国連の機関などが調査に乗り出す可能性はあると思います。改めて確認したいのですが、「自己破産を妨害して風俗営業に女性を送り込む」というような行為が、仮に現在でも横行しているのなら、それは現代の国際的な常識であれば人身売買であり、そうした行為や産業の存在は許されるものではありません。

(5)この問題の報道ですが、アメリカに関して言えば、橋下市長の個人的な問題という文脈で語られるだけだはありません。むしろ「安倍政権には超国家主義者(ウルトラナショナリスト)的な懸念がある」ということがあり、その延長で「アジア諸国との関係が悪化している」という問題と絡めて解説されることが主です。その場合には、この「橋下発言」と「高市早苗自民党政調会長の村山談話否定コメント」が同列視された上で、日本の保守派の「ホンネ」だとされ、全体としては安倍政権への疑念という形に集約されています。

(6)ところでこの「超国家主義者(ウルトラナショナリスト)」という表現ですが、安倍首相は「誤解であり、説明して誤解を解きたい」と言明しているようですが、この認識自体に誤解があります。国際社会での定義ということで言えば、「超国家主義者」というのは「自国中心主義が過度になり、周辺諸国との摩擦を煽っている」ような人物だけでありません。第二次大戦を引き起こした「ナチス・ドイツ」がまずあり、その信奉者である現在の「ネオナチ」だけでなく、戦前の日独伊三国同盟と、この同盟を背景に行われた戦争の正当化をする人間はやはり「超国家主義者」になるのです。

(7)それは、日独伊三カ国を「旧敵国」として蔑視しているからではありません。第二次大戦を「最後の世界大戦」として位置づけ、その再発を防止するために国際連合を組織しているのが「戦後体制」である以上、日独伊三国同盟による戦争遂行の肯定というのは、現在の国際社会の安全保障の大前提を否定することになるからです。

 尚、イタリアに関しては映画『コレリ大尉のマンドリン』(ジョン・マッデン監督、2001年)が描写しているように、ムッソリーニ政権を自ら倒すことで連合軍に単独降伏し、反対に対独戦に加わっています。従って、現在に連なる「国のかたち」としては自他共に「旧敵国」という扱いにはなっていません。

(8)いずれにしても、今回の一連の経緯により、売買春に関する価値観という問題と、第二次大戦の評価という問題で、日本という国のイメージは大きく傷ついています。今回の「飯島訪朝」問題もこれに絡む可能性があり、これからの日本の外交は選挙を控えて難しい局面に向かう可能性があります。


上の二つとも、アメリカから見た今度の橋下発言についてである。
アメリカの見方が全て、というわけでは決してないが、ここには、日本国内での
橋下発言に関する議論の偏りとまた違った視点があると思う。
風俗業、慰安婦問題は、簡単に語れる問題ではない。
日本社会の根本的問題を象徴している問題であると思う。
この2つの意見に関し、私の考えも述べたいが、とりあえず先ず、ご紹介しておこう。

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Re: 大門先生へ

先生。きっと素晴らしい展覧会になると思います。
たくさんのかたに見てほしいですね~~~~~~~~!
行ってらっしゃ~い!
大成功、お祈りしています~~~~~~~~~~~♪♪♪

No title

行って来ま~~~~~す

Re: しほさんへ

しほさん。おはようございます。

> 私達の生活は政治と無関係ではいられなくなってきましたね。

そう。ほんとに。
それなのに、政治は株価の上がり下がりにしか関係がないもののように
株価の上昇だけ見て何となく浮かれているこの国のムード。
今、安倍政権がやろうとしていることのことごとくは、やがて国民の首を
じわじわどころかきゅ~っと締め付けて来るだろうと思っています。
小泉構造改革は、貧富の差を拡大し、労働の意味を低下させ、「貧しくあることも『自己責任』だ」
などという、「持たざるひと」には非常に冷たく生きにくい世の中にしてしまいました…
小泉首相の頃、あの断定的なきっぱりした物言いをみんな面白がって小泉首相は
大人気でした。そしてその政策の『非情』には目を向けなかった…
ちょっと深く考えれば、それが自分たちの首を絞めるだろうということは
予測できたはずなのに…。
今また、安倍政権によって同じような『非情』の政治がおこなわれていこうとしています。
いや、小泉政権は、憲法や原発推進にまでは手をつけなかっただけまだましだったかも
知れません。
安倍政権は、その上に、改憲、TPP、原発推進、教育改革などという、
国民の将来を決定するものに、拙速で突っ込んでいこうとしています。
どのひとつをとっても、恐ろしいものなんですが、それに国民は気づいていないか、
あるいは、敢えて見ないようにして今の束の間の『好景気の予感』だけに浮かれて
安倍政権を支持しているようです…

私は本当に恐ろしいです。
憲法を変えて、国民主権ではなく、国家が国民を縛るものになるということが
どれほど怖いことなのか、戦時を知らない人々は実感できないでのほほんとしている…
「国家が国民を縛る」といま私は言ったけれど、TPPは、皮肉なことに
その国家というものさえ力のないものにしてしまいますよ。
一私大企業の利益が一国の法律さえ変えさせる、そんな権利を大資本に与えてしまうのが
TPPの本質です。

しほさんがここで書いてくださった安倍首相の九州大学視察ね。
最先端医療を進めるため障壁を無くすと宣言したというニュース。
これ、一見いいことのように思われるかもしれないけれど、しほさんが疑いの目を
持ってご覧になるように、私もなんだか胡散臭さを感じます。
私には、これは、TPPが目指している医療保険制度の自由化ね。これと直結している
ように思うの。日本は混合診療を原則禁止して、公的医療保険を今は守っています。
アメリカは混合診療を日本に認めさせてその分野に大企業の論理を持ち込みたい。
韓国はアメリカとFTAを結んで、高額医療特区というべきものを作ることに
なりました…
安倍さんが目論んでいるのは、この高額医療、自由診療特区というものなんじゃないかな。
もうすでに東京都で高額診療特区構想があるという。
高度の医療を目指すと言えばきこえがいいけれど、要するに、これはTPPを先取りした
『米国にとっての障壁解除』の先触れなんじゃないかと、私は思いました。
日本が遅れてTPPに入るには、たくさんの手土産が必要だったのは、皆が知る通り。
日本が要求していた農産物の関税維持については曖昧な約束とも言えない記述しか
得られなかったのに、アメリカ側からは自動車のことでしっかりと言質を取られて
しまったように、また、簡保のことにしてもBSE牛のことにしても、
日本はTPPに入る前から、アメリカのご機嫌伺いに自ら規制を進んで緩和している…
TPPに入る前にこれでは、いざ、厳しい交渉の場で、しかもあとから入っていく日本に
残されている武器は何もありません…

「何か売り込みたい外国企業がいるのではと疑ってしまいます』とおっしゃる
しほさんの感はあたっているのでは、とほんとに、ほんとに思います!
安倍さんの急な動きは、ことごとく、なにか戦前の、おじいさんが大陸を舞台に
華々しく暗躍していた安倍さんにとっての『いい時代』『美しい日本』への回帰と、
利アメリカ、の二つしかなく、国民の、それも今現実に生活が苦しい層への
想いなどこれっぽッチもない、安倍さん個人の情熱でしかないような気がして
なりません。
彼が目指そうとしている改革なるものは、ことごとく国民の将来を苦しめるものに
なるような気がします。
だから私はあせっています…。気がついたときには遅い…
そうならないよう、私たちはもっと政治の中味を知らなければならないと思います。
今度の選挙ほど怖いものはありません…
小さな声でも上げていかなければ、ね。
しほさん。いつもありがとうございます。





> 橋下大阪市長の発言は私達のごくごく普通の感覚でも「変だよ」と分かりやすいのがせめてもの救いです。
> 彼岸花さんの記事と直接関係ありませんが少し書いてもいいですか?
>
> 今日は関東の田舎、さいたま市の市長選挙の日でした。
> 投票率は38パーセントを切る37.98でした。
> 低いです。とっても!
>
> 一方5月連休から精力的に活動して派手な動きをしています。この方。
> 安倍晋三首相は今日九州大学を視察し最先端医療を進めるため障壁を無くすと宣言したとニュースで知りました。
> 過去最大規模の予算、赤字国債でしたよね。
> それなのに生活保護法申請の障壁、つまりハードル上げたり、難病の研究・治療の対象を56から300に拡大するけど予算は増えないとか、子供被災者支援法が議員立法で成立したけれど予算がつかないとか…
> 違和感を感じました。
> 医療費や年金削ろうとしてる政府が唐突に医療ですか、、、そもそも消えた年金は未解決。
> フクシマのことも忘れてるようです。
> 何か売込みたい外国企業がいるのではないかと疑い深くなります。
> 安倍さんは、国民生活犠牲にして外国製薬会社の商売がやり易くする営業マンに見えてきました。
> 私達は日々の生活でいっぱいなのに、政治にもっと目を配らないとならないようです。

見過ごしてはならない事。これも ?

彼岸花さん、こんばんは

私達の生活は政治と無関係ではいられなくなってきましたね。
橋下大阪市長の発言は私達のごくごく普通の感覚でも「変だよ」と分かりやすいのがせめてもの救いです。
彼岸花さんの記事と直接関係ありませんが少し書いてもいいですか?

今日は関東の田舎、さいたま市の市長選挙の日でした。
投票率は38パーセントを切る37.98でした。
低いです。とっても!

一方5月連休から精力的に活動して派手な動きをしています。この方。
安倍晋三首相は今日九州大学を視察し最先端医療を進めるため障壁を無くすと宣言したとニュースで知りました。
過去最大規模の予算、赤字国債でしたよね。
それなのに生活保護法申請の障壁、つまりハードル上げたり、難病の研究・治療の対象を56から300に拡大するけど予算は増えないとか、子供被災者支援法が議員立法で成立したけれど予算がつかないとか…
違和感を感じました。
医療費や年金削ろうとしてる政府が唐突に医療ですか、、、そもそも消えた年金は未解決。
フクシマのことも忘れてるようです。
何か売込みたい外国企業がいるのではないかと疑い深くなります。
安倍さんは、国民生活犠牲にして外国製薬会社の商売がやり易くする営業マンに見えてきました。
私達は日々の生活でいっぱいなのに、政治にもっと目を配らないとならないようです。

Re: 愛希穂さんへ

あららっ!
どうしちゃったんでしょう!
今、びっくりして飛んで行きました。……
ほんとに……
バックアップで記事の一部でも保存してあるといいけれどどうでしょう。
私も全然バックアップとかしてないので。
あんなに真剣にお書きになった記事の数々…

でも愛希穂さん。どんまいどんまい。
応援コメントそちらで書こうと思ったけれど、今はショックで新しく立ち上げに
大変でしょうから、ここで応援するね!
がんば!愛希穂さん!

No title

彼岸花さん、

記事とは全然関係ないのですが、間違って、ブログを消してしまいました。

また新しく始めます・・・。(>_<)

かなりがっくりきている愛希穂より・・・
プロフィール

彼岸花さん

Author:彼岸花さん
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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/pekai/signup.html
国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/donate/?grid=header02
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