『キャンドルナイト 28』

あの日から2年と4カ月。


2013_0711_232313-CIMG0295.jpg


今日も小さな蝋燭を灯す。


上が青、下半分が白い、こっくりとした磨りガラスのぐい飲みに入れてみた。
下敷きの白い紙に、海の色のような青が淡く映し出される。


キャンドルナイトの回を重ねるごとに、自分の中でことばが重くなっていく…



おそらく。幾千の言葉を並べるよりは、黙々と、失われたものたちを忘れない
ための、その死を無駄にしないための作業を積み重ねていくことが大事なのだろう。
そして、生きている人々を忘却しないことが。

 
              ***

『遥かなる明日へ~画家松井大門の七転八起き~』ブログの、松井大門先生の
日めくりとポストカードをネット上でも発売開始。

松井大門先生は、東日本大震災が起きて間もなく、れんげちゃんと共に被災地に入り、
津波で家や店舗や漁場などを失った方々を訪ね歩き、現地で何が求められているか
探って回った。
再起をかけた新規発売の海苔のパッケージに、自らの絵を使ってもらうなど
画家として出来る支援である…。

そして企画した大きな試みは、そうやって知り合った多くの人々が胸に抱く
今は流されてしまってもうないふるさとの懐かしい風景…
それを、現地の方々にお借りした写真をもとに水彩画で再現しようというものだった。

以来2年。こつこつと描き溜められた水彩画が実に97枚。
先生の故郷の岐阜や富山の各地で、展覧会を開催。
多くの人を集め、テレビなどでもその活動が報じられた。

先生の希望は、展覧会の場を広げて、これを日本全国の人々に見てもらうこと。
東日本大震災をそうやって、風化させないようにすること…。
そして、何よりも東北で展覧会を開催して被災地の方々に見ていただくこと。
写真をお借りした方々や、それらの今はもうない懐かしい風景を知る人々に
日めくりとポストカードを届けることである。


先生の渾身のシリーズをご覧ください。

『日めくり A』

『日めくり B』

『ポストカード B、C』

これらの売上金の一部は、東日本大震災の被災地の子供たちの支援に送らせてもらうそうです。
また、先生は、このシリーズを今後も発展させ継続していく、その活動のためにも
使わせていただくそうです。
ご協力お願い申し上げます。

詳しくは、
大門先生と、先生のよきアシスタントであり有能な秘書であり影のプロデューサーであり
応援団長でもあるれんげちゃんのブログへ。

『遥かなる明日へ~画家松井大門の七転八起き~』

『tetenGO』




                   ***




                         
心ひとつに キャンドルナイト




南亭さんバナー②


葉っぱさん、れんげちゃん。NANTEIさん。
今月もバナーお借りします。




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Re: 11:59の鍵コメさんへ

鍵コメさん。こんにちは~。

は~い♪ 今そちらに伺います♪

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Re: 鍵コメさんへ

鍵コメさん。情報ありがとうございます!
早速手に入れます!
○と○と○ 
聞いただけで、なんだか元気になりそうです♪
簡単なのがありがたいですぅ♪

ありがとうございま~す!

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Re: 玄少子さんへ

玄少子さん、おはようございます。

わ~っ!もうびっくりです!

> 垂成蝋涙池
> 釭花曳搖悲
> 此火不如温
> 彼岸結心惟
>
> 垂れてなす蝋涙の池,釭花,悲しみ揺曳す
> この火,ぬくもりにしかず,彼岸と惟れ,ただ心結ぶ

私の、小さな蝋燭の記事から、こんなすてきな漢詩を作ってくださったなんて!
もう!大感激です!

漢文の素養がほんとにない私。
読みくだしなど自分じゃできないし、語彙も知らないことばかり。
でも、美しさはわかります。

釭花って、なんてきれいな言葉なんでしょう!
蝋涙、揺曳…漢字は綺麗ですねえ…!

まさに、ここで歌ってくださったような心境です。私がこの小さな蝋燭の灯りを
見つめている時は。

なんというのでしょう…表現するのは難しいけれど、
見つめているのは、人間という生きものの、いわば、『いのちの集積』とでも
いうようなものを見つめている気がするんです…
あなたのいのち、自分のいのち…そういった単体のものではない、
『いのちの総体』とでもいうようなもの…


ああ…!漢詩ってすてきなものなんですね!
ありがとうございます!

これから、少しづつでも勉強していけたらと思います。
いろいろ教えてくださいね。
ほんとうにありがとうございます♪


無題

彼岸花さんへ
この灯火を見つめてこんな詩をつくりました。御笑納ください

垂成蝋涙池
釭花曳搖悲
此火不如温
彼岸結心惟

垂れてなす蝋涙の池,釭花,悲しみ揺曳す
この火,ぬくもりにしかず,彼岸と惟れ,ただ心結ぶ

釭花=燈芯,揺曳=光が揺れること
惟・・・・と余韻をのこして“ただ”のつもりですw

コメント承りました。こちらこそよろしくおねがいします~

Re: NANTEIさんへ

NANTEIさん。こんにちは♪
ありがとうございます~~。

回を追うごとに言葉は重くなっていくのですが、蝋燭を灯す時は
こころが静かになって、なかなかいいものです。
燐寸をする時の感触や匂い。また蝋燭を吹き消した後の匂いも
なんだか懐かしさをいつも誘われます。

家中にあるものをひっかきまわして、蝋燭立てに使えないかな、と探すのも
大変ではありますが、ある意味でこころ楽しく、たまに出かけた時は
使えそうなものをそれとなく物色するようになりました。
一昨年の10月?ごろに使った、二羽の鶴をかたどった、真鍮のキャンドル入れは
家の近くの古道具屋さんの棚の隅に、他のガラクタと共に埃をかぶって転がっていたものです。
「え。こんなもの買うんですかい?」みたいな顔されて。
200円か300円でした!(笑)

もう28回もやってきたんですねえ。(カテゴリーの1回分がどこか
他のところに入っちゃってる)自分でもびっくりします。
小さな亀山ローソクを90本、ほんと全部使っちゃったら、山形の絵蝋燭にしますね。^^
その頃まで生きてなくちゃなあ…。

水と塩ですか。
塩は、はい。『海人の藻塩』というのを使っています。とても柔らかい味。
天日海塩、調べてみますね。
水は…ドキッ!(笑)
ただの水道水で料理もお茶も珈琲も済ませちゃってます!
生水も水道水をそのまま飲んじゃったり。
調べてみましたが…天然ミネラル製水ボトルのようなものでしょうか?
何か鉱物を入れるようなものでしょうか?
胃腸がそんなに丈夫じゃないんで、水分補給の方法考えなきゃなあ、と思っていたところです。
教えてくださいね~~♪

いつもありがとうございま~す。


Re: 大門先生へ

はああああい!
楽しみにしていますぅ♪

ほんとですね。先生やれんげちゃん、クウ―ママさんのように、息の長い
支援が大事ですね~。

こんにちは。

この日が巡ってくるたびに、様々に変化(へんげ)するキャンドルの姿、
その光の色を心待ちにするようになりました。

そのひとつとして同じではない光を見ていますと、
言葉では言い尽くせない諸々の思いが、
いつ果てるともない慚愧の思い、その象徴のように思えるのです。

この日で二十数回を数えるこのキャンドルが、
わたしにはすでに一千を超えたようにも思えるのです。


これからも健康で、山形の絵蝋燭に移られること願っております。
それから、水と塩にはくれぐれも留意してくださいますよう。
常日頃摂取する水と塩は、私たちの体に大きく影響する要素です。

出来得れば水は「イオン水(イオンを発生させる簡単なキットがあります)」を、
塩は「天日海塩」という夾雑物のない塩を。
これだけで体質改善の役に立ちますから、
関心を持たれたなら調べてみてください。

横道にそれてしまい、済みません・・・

No title

ありがとぅううう

風化しないように訴えかけて行かないとね、ほとんどの人たちがもうすっかり他人事のようになってしまってる現状です

Re: 鍵コメさんへ

鍵コメさん。はじめまして。
もっちろんです!
こちらこそ、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございます♪

Re: クウ―ママさんへ

クウ―ママさん。おはようございます♪

> 青の反射部分が大槌町の陶芸家を思い起こさせて、ジット見つめていました。
> 織りの作家だった奥さんと共に、津波に流され行方不明のままです。
> 今も、行方不明者の捜索活動が行なわれています。
> 先月は、海辺の波よけの砂に埋もれていたお骨が見つけ出されました。

……
ことばをなくしてしまいます……

私ね、毎月、こんなふうにろうそく灯しながら、とても心が重いんですよ…
今月は何に灯そうかな、使えそうな器ないかな、って考える。
考えながらね、ああ…、いつもこころはし~んと冷たいの。

…楽しいわけないですよね。
いつも重くて重くて、波に流されていった人々のこと思うの…
クウ―ママさんが教えて下さった大槌町のおばあちゃんたちの写真展ね。
あちらのサイトに、生き残った方々の手記も載ってるでしょう…

そこにね、こんな記録もあったんですよ。
ある方が、かろうじて屋根の上にあがって助かって、何とかしがみついてる…
その脇をね、車が流されていく…そこに男の方が一人いらして、流されていきながら
にこっと笑いかけてきた、っていうんです……
ああ!
人間ってそういうものなんだろうな、って思うんですよ。
きっと車のその方は、もう自分が助からないことはわかっている。
でも、屋根の上にいる人に向かって、『あなたは頑張って生き抜いてくださいよ』
っていう意味の、きっと、にこっ、なんですね……

そんな話の一つ一つを想えば、蝋燭に火を灯す時も、いつもし~んと胸が冷たく
ならずにはいられません…
だんだんね。ことばが重くなっていくのを感じます。
これで、復興が着々と進んでいるならば、希望も抱くけれど、原発のことにしても
憲法のことにしても、世の中がよくなるどころかかえって悪くなっていっている…


>毎月灯して下さるこの光に、帰るべき道を照らして欲しい ・・

ああ!
やっぱりクウ―ママさんね。
そうなんです。そう思って、こころが重くても毎月こうやっていろいろ工夫して灯してる。
蝋燭の火は、こんなにちっちゃい蝋燭だって温かいの。
先月のキャンドルナイトは、白い紙の上に半透明のビーズを、砂浜の砂のように
ちょっとだけ撒いて、蝋燭立ててあるでしょ。
白い紙がほんとに綺麗な淡いピンクに染まるの。
ああ…炎の色って、オレンジに見えるけど、こんな綺麗なピンクでもあるんだな、って
うっとりして見ていました。

クウ―ママさんのおっしゃる通りなのよ。
私ね、毎月、それぞれに器の様子やセッテイングは違っても、いつも、浜辺で夜、
焚火をたく…そのイメージでろうそく灯しています。
帰らぬ人を待って、浜辺に打ち上げられた流木を拾って焚火をたく…
その流木も、海を渡るあの渡り鳥たちが、途中の波の上で疲れた時休めるように、
一本ずつ嘴にくわえて飛ぶという…(無論伝説ですが)
その流木が浜に流れ着いたのを拾い集めて焚くのだという…その焚火。

セッテイングの最初はいつもそうなんだけれど、暗くした部屋で、小さな蝋燭の灯りを
見つめていると、だんだん、自分の命そのものを見つめているような気がしてきます。
いや、自分の命ですらない…な。
人がこの世にこの地球上に生まれて束の間の生を生きていく…
その不思議、その不思議の温かさを、いつも見つめているような気がします。

ほんとはね。
大門先生の紹介に続いて、クウ―ママさんの活動のことも書きたかったの。
でも、あまりにも長い記事になりそうだったから、それはまた別の機会に
させていただくことにしました。^^

クウ―ママさん、ありがとう~~~♪



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Re: しほさんへ

しほさん。おはようございます。
しほさんもクリスチャンでいらっしゃる?^^
私は全くの無宗教ですが、祈りの気持ちというものは胸の中にあります。
パイプオルガン、いいですね。

ユーリー・バンダジェフスキー博士。
そうなんです。
私も、こちらにいらしてらっしゃる星狩人さまに教えていただいて
調べたんですが、東京では20日に新宿文化センターでお話しなさるようですね。

汚染水を農業用水路に!
その無節操に驚いてしまいますが、反面、ああ、ありそうなことだなあ、とも
思ってしまうのが悲しいです。
福島全土で除染しているわけですが、ざあざあとその箇所を洗い流せば除染は
済んだと思うのでしょうが、水は下水に、そして土に吸収されてやがては
それは地下水となり、ルートによっては人間の口に入るようなことになるのかも
知れません。汚染土もそうですが、除染ではなく、移染でしかないんですよね~~…!
第一原発からの高濃度の汚染水の行き場もなく、地下水も海に流れ出る。

日本は『すべてを水に流す』という言葉が昔からある通り、川のそれこそ上流に住む人も
下流に住む人も、調理の水から洗濯水から排泄物から工業用水から、なんでも
豊かにある川に、そして海に流して捨ててきました。
目の前にある汚いものは、とりあえず川に流して捨ててしまえば、見えなくなって
そこは綺麗になった、清められた、と錯覚してきた…

でも、海はそうやって汚染されてきたんですよね~~~。
昔のように、流すものがやがて水に溶けるもので、川や海の自浄力の範囲にあるうちは
まだよかった。でもやがて工業用水や、水にとけないプラスチックなどもぽいぽい
無造作に海に流すようになって、いつか、いつか、人間はこの海までもを
どうしようもないほど汚染してしまうんだろうなあ…
まして放射性物質は、何十年、何万年とこの地球を汚染し続けるのにね。

きっとね。食品の検査も杜撰になっていってるんだろうなと思います…
もうほとんど報道もないので、状況がわかりません…
新聞などマスコミで騒がれなくなれば、人々の関心が低くなれば、
検査なども気がゆるんでくるだろうと思います。
昨日もね、上の近くの大きな新しいスーパーに行ったのですが、福島産の
野菜が山積みになっていました。隠元、モロッコ隠元、ズッキーニ、茄子、トマト…
検査がしっかり行われていて、そもそもその検査基準ももっと厳格であれば、
福島産の野菜も例えば会津の方などは汚染されていないわけですから
消費者も安心して買えるでしょう。
でも、基準は甘く、検査も、サンプル抜き取り検査などでは、なかなか信用しろと
言われても信頼できない。
そしてね、悲しいことですが、除染の汚染水を用水路に流す心と同じように、
日本人の道徳心というか、放射能に対する自覚も薄い人が大勢の中にはいる、ということが
困るのですよね。商道徳という点でも、素直に信頼しきれない…
福島産の野菜を安く買いたたいて買ってきて、それに他の県のラベルを貼る、なんてことは
容易にできるわけです。箱からトマトを取り出して、袋に詰め、他の県の名のシール一枚
貼ればいいんだもの。

福島産の野菜を素直に買えない…、
他の県のネームが貼ってあっても疑ってしまう自分を自分で責める…
それはそれは悲しくていやなものです…
本当に悲しいですよ。買い物に行くたび、し~んと胸の底に冷たい水のような
悲しみが溜まっていく……
福島の方々は無論本当にひどい被害者。
消費者の我々も、やはり被害者です。
そしてその被害者同士が買ってくれ買えないで、また対立する構図にされてしまった…

ほんッとに二重三重に腹が立ちます!
それでなおまた、再稼働しようと、外国にまで原発売り込もうとしてる政府ですもんね!

しほさん。ありがとうございます!




No title

青の反射部分が大槌町の陶芸家を思い起こさせて、ジット見つめていました。
織りの作家だった奥さんと共に、津波に流され行方不明のままです。

今も、行方不明者の捜索活動が行なわれています。
先月は、海辺の波よけの砂に埋もれていたお骨が見つけ出されました。

毎月灯して下さるこの光に、帰るべき道を照らして欲しい ・・

日めくり、注文しなくっちゃ^^
ネットで自分で注文してみたいから、やり方を嫁に教わる所から覚えるまで をクリアーしての注文になりまぁす(笑)

あれから

こんばんは。
昨日は11日でした。
彼岸花さんの記事で気付くばかりで…キャンドルの炎のゆらぎにハッとしました。

実は今日教会のミサ、パイプオルガンを聴いてきました。
原発、避難については特別触れることなく終わりました。
今さらですが残念です。
各自一人ひとりの祈りをささげる機会もありましたが、自分の事に終始してしまいました。

あともう一つ、ユーリー・バンダジェフスキー博士が来日されてたんですね。
知りませんでした。

7/12東京新聞2面で除染した汚染水を農業用水に流し、それを知りながら黙認した国ゼネコンと国の記事が出てました。
河川の汚染は注意されてる方多いと思いますが、汚染水を用水路に流されてはお米は、麦は、野菜はどうなるんでしょうか!
最近聞きませんが、放射能検査はされてるのでしょうか?
お店に並んでる食品の安全を半分疑いながら買物してましたが、益々買えなくなります。

Re: 星狩人さまへ

星狩人さま、こんにちは。

> この、彼岸花さまが灯される、小さなロウソクのなかに、あの日、
> 首都圏を覆った放射能雲の下で、何軒もロウソクを探して回られた
> お嬢さん方への、痛切な悲しみが込められていることを、知りました。

はい。
それはおそらく日本中の、いや、世界の多くのひとびとがそうだったと思いますが、
あの震災の日のことは、忘れようたって忘れられません…
あの、津波の映像…もう、悪夢としか思えませんでした。

東北の太平洋岸の震源地ということで、女川、六ヶ所、福島、茨城などの核施設のことを
すぐに思いました。
でも、最初の発表では、どこの原発も、制御棒が正常に引き抜かれ、各原発は正常に運転停止。
核物質などの漏れている恐れはない、との報告でした。
ひと先ず胸を撫でおろしたものです。
でも、状況は刻々と悪化。
11日深夜の9時頃の政府発表の時点では、私は、最悪の原発事故に発展する恐れを
覚悟しました。
だって、6基もの原子炉建屋がくっついて建っているんです。
第2原発を入れれば10基です!
そのうちの1基がメルトダウンを起こせば、他の建屋にも人は近づけなくなる!
第2原発とて、そうは離れていないんですから。
10基の原子炉が次々にメルトダウンを起こす…!!!
その恐ろしさを考えてみれば、平気で落ち着いてなど到底いられませんでした。
放射能プルームはさして時間を置かずして、東京上空にも届くでしょう…。
3月11日と言えば、まだ冬の気圧配置です。まだほとんど北風が吹いていました…。
プルームが届くまで10時間くらいかな、と思っていました。
実際はもっと速かったのですけれどね。

娘たちに、「窓を絶対開けるな、換気扇も回すな。ありったけのものに水を汲んで溜めておけ、
風呂に水を張れ。窓のそばにはなるべく行くな」と電話をして、自分もそうしました。
水源地はいずれ汚染されるであろう。水の奪い合いが起こるだろうと思ったからです。

正直に言いまして、もう、自分の家族を守るということに頭がいっぱいになりましたよ。
『地震てんでんこ』と言いますが、各人がそれぞれに自分の身を守っていくしかないと覚悟した。

全電源喪失…その怖さはわかりすぎるくらいわかっていました。
テレビでうつけた科学者などが「今すぐに危険なことなどはない」と繰り返していたけれど、
そんな甘い予測など私には出来ませんでした。
放射能の怖さと負けず劣らず私が恐れたのは、大都会東京に起きるパニックです。
第一、第二の各号機が、次々にメルトダウンを起こしたら、もう手がつけられません。
東京もそうなったら安全な場所でなんかなくなる…
1300万人の人が…いや、千葉、埼玉、神奈川…首都圏には大都市が数多くあります。
それらを全部合わせたら一体何千万人になるのでしょう…

それらの人々が一斉に逃げだそうとする…
あるいは逃げださず留まったとしても、交通も物流もストップし、
いずれにしても大変なパニックが起きるだろうと思いました。
東京にとっては、その方が命の危険を脅かされるかも、と。

たぶん、私は、なまじ原発のことを多少知っていたがゆえに恐れすぎていたのでしょう。
でも、今でも私は、あの福島の事故は、偶然がいくつか重なって、そして
現場の人々の必死の作業があって、あの程度ですんだのだと今でも思っています。
『あの程度』などという言葉を使えば、そしりを受けそうだけれど、
元東芝格納容器設計者の後藤政志氏も恐れていたと言っていますが、
いずれかの号機が水蒸気爆発を起こしていたら、格納容器や圧力容器が大破するか、
大破しないまでも、原子炉の底がもっと大掛かりに抜けてしまっていたかもしれない。
あるいは。4号機の燃料プールに偶然のように3号機から水が流れ出て溜まって
冷却することになってくれていず、1~3号機と違って使用済み核燃料がいわば
むき出しの状態で入っていた4号機のプールが冷却出来なくなっていたり倒壊していたら…!

放射性物質は、もっともっと大規模に遠くまで拡散し、
作業員、付近の住人に数知れない放射線による直接の死者を出していたかもしれません。
そうなっていたら、福島、群馬、栃木、茨城、千葉、東京…大パニックです。

その怖さを、今、原発を再び動かそうとしている人々は本当に感じているのだろうか。


でもね、今こうやって振り返ってみると、あの頃私の胸を満たしていたものは、
怖さ、というよりは、憤怒と悲しみでしたね。
人間という生きものの愚かしさに対する憤怒と、平和で平凡な昨日までの日常が、
あんなもののために、一夜にして奪われてしまう理不尽への怒り。
そして、「こんなものを見せるために、私はこの娘を生み、これまで慈しみ育ててきたのか!」
という、身をちぎられるような悲しみでした…

やがていつもどおりに美しい春が来ました…
でも、桃が咲き、レンギョウの黄色い花が川べりの道をひときわ明るく輝かせ
桜が満開になり、小さな鳥たちが枝で花びらをついばむ…

すまない…
この日本の大地に…、花や小鳥や、虫や、空や大地や風になんということをしてしまったのか…
そして小さな子供たち…若い母や父たち…彼らになんという
取り返しのつかない負荷を負わせてしまったのか!
そんな気もちにしかなれませんでした…
胸の底に冷たい水のように溜まった悲しみ……


今でも、もう、2度と昔の素朴な目で自然を見ることは出来なくなってしまいました。

最近私は原発の記事をあまり書かない。
…でも、怒りはむしろ深く沈潜して、こころのうちで膨らんでいます。
言葉にできないほど怒っています……
単に自分の娘の体を案じているわけなどではありません…
もう彼女は子供を持たない決心をしている。まあ、原発のことだけが理由ではなく。

それよりも、なんというのでしょうね、もっと本質的な怒りです…
人間の罪、というようなものへの怒りと悲しみです…

星狩人さまはきっとわかってくださるでしょう…

ユーリー・バンダジェフスキー博士にカルディコット博士に…すごいですね。
そういう方々に会えるというのは、星狩人さまの意識が高くておいでだからです。^^

福島の苦しみは、福島の方でないと本当にはわからない…のでしょう。
その福島の方々の中でさえ、意識のありようによって、温度差が非常にあるだろうと思います。
いや、むしろ福島にいるからこそ堂々とはもう不安を語れなくなってしまった、ということが
どれほどあるだろうかと思います。
外に出て…お子さんたちを連れて避難する勇気…それは、何かある一線を踏み越えなければ
何かをふっ切らなければ出来ないことだったでしょう。
また、残された者たちの想い……

おんなたちが大きく連帯して闘うって出来ないかしらとよく思います。
主義も思想傾向も超えて、『命を守る』というその一点で大きく立ち上がることが。

今、言葉にし難い複雑な想いがいろいろあります…
それを一つ一つ書いていきたいのですが、あまりにも書かねばならないことは多く、
立ちすくんでいます。

明日あたりから、また書いてみたいと思っています。












No title

この、彼岸花さまが灯される、小さなロウソクのなかに、あの日、
首都圏を覆った放射能雲の下で、何軒もロウソクを探して回られた
お嬢さん方への、痛切な悲しみが込められていることを、知ってから・・・
いつも器や、光の陰影にばかり気をとられて、見えなかった真の想い。
それは、脱原発を超えた願いだったのですね。

いまやこの国の一木一草、花や実、水も空気も土も、
東電によって汚染されなかったものは、ありません。
風向きの関係で、フクイチの放射能の大部分は、海に向かいます。
しかし、それはこの先も永久に、北東アジアの空と太平洋を汚染する。
自国民を見棄てるような国には、原発事故の「加害性」など
思いも及ばないでしょうね。恥ずかしいし、悔しいし、憤ろしいです。

明日は、ユーリー・バンダジェフスキー博士(医師)の講演会が
地元で開催されるのに、出席したいと思います。
ご自身もチェルノブイリ原発事故で被曝された、内部被曝研究の第一人者。
ベラルーシ政府による逮捕や禁固も経験され、現在では国外追放
ウクライナで研究を続けておられるとのこと。なんと重たい事実でしょうか!

現在日本で、汚染と被曝の問題を訴えているのは、山本太郎だけです。
脱原発には声を張り上げても、被曝と汚染には知らん顔というのが、
この運動の最大の欠陥であり、日本人の欺瞞と無責任でしょう。
博士もこうした現状を憂慮され、山本氏の当選を強く願っているようです。

昨年のカルディコット博士に続いて、またまた大物にお会いできるのですが、
こんな田舎街に住みながら、都会人にも勝る幸運に恵まれるのは、
岡山県には、放射能を逃れて、東北や首都圏から、それは多くの方たちが
移住されて来られ、深刻な現実、冷たい世間との闘いのなかで、
非常に精鋭な意識をもたれた方が、たくさんおられるからなんです。

私の見た感じでは、同じ地元でも、脱原発の集会と放射能問題の集会では、
集まる人たちの顔ぶれや問題意識のあり方は、かなり違うんですね。
放射能問題のほうは、会場の多くが避難者の方々なんです。
そして質疑応答のときには、かならず子供たちの、すでに現れた健康被害を、
具体的に話されます。いま進行中の危機を具体的に・・・。

頑張っておられる方に失礼なので、あまり言えませんが、
こうした切迫した状況と意識に比べれば、なんだか脱原発派も、
原発推進派や、被曝に無関心な人たちとおなじくらい、
放射能だけは見えてないんだなあ・・・と、絶望的になることもあります。

松井大門先生の絵画・・・
言葉の網で触れるのを、ためらってしまうほどです。
あの日以来、海に近づき、海を眺めるのさえ、怖れているる自分がいて、
瞳が涼しくなるような、でも手の届かない青い海に、自然と涙が溢れます。
失われたものへの愛惜の情でしょうか? それとも・・・・
これから200年も300年も、それ以上も先の未来なのでしょうか?

ぜひ、多くの被災者・被爆者の方々が暮らしている、わが県でも、
松井先生の絵画展が開催されると、いいなあと思うのですが・・・

いつ戻れるか分からない故郷。それでも遠い未来に・・・
先祖の地を目指す子孫たちに、受け継がれる、手触りあるよすがとして。
漣のように、時を超えて伝わってゆく、静かな感動ではないでしょうか。
プロフィール

彼岸花さん

Author:彼岸花さん
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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
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