『美しい国って? ①』

国のトップが代わると、それだけで、これほど国の雰囲気ががらっと変わっていくものだろうか。

「別に変わっていない。いつも通りの日常だ」…

ほんとうにそうですか?
国が変わる、それもある意図を持った集団が自分たちの思うように国を変えて行こうとする時…
確かに、普通の生活をしていれば、その変化は何も感じられないかもしれない。
しかし、じわじわと…じりじりと…確実に細かい、目に見えにくいところから国は変わっていく。
その変化に、はた!と気づいたとき…その変化が目に見えるようになった時は、もう遅い。
良からぬシステムは、がっちりともう組み上げられてしまっていて、小さな反対の声など
もう届かなくなってしまっているのだ。

こちらにおいでくださっている愛希穂さんのブログで、教えてもらった映像。
説明文も愛希穂さんのところから一部抜粋して引用させていただきます。
http://godlovesyou1225.blog.fc2.com/blog-entry-1708.html

「原発賛成?反対?」プラカードを持った市民は「犯罪者」なのか 〜




 参院選公示日である7月4日、福島駅前で行われた安倍総理の第一声となる演説会に、
「総理、質問です。原発廃炉に賛成?反対?」と書いた自作のプラカードを持って参加した、
40歳女性のプラカードが、自民党・亀岡偉民衆議院議員秘書・尾形と名乗る男性と、
3名の警察官と思われる男性によって没収された。

警察官らは、女性を取り囲み、「住所、氏名、電話番号」をしつこく聞き出した。
恐怖感を覚えた女性は泣き出し、プラカードを没収されたまま、その場を後にした。
警察官が、一般市民の住所、氏名、電話番号などの個人情報を聞き出すには、
警察官職務執行法の第2条に基づかなければならない。

警職法第2条は、
「警察官は、異常な挙動、その他、周囲の事情から合理的に判断して、何らかの犯罪を犯し、
もしくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者、またはすでに行われた犯罪について、
もしくは犯罪が行われようとしていることについて知っていると認められる者を、
停止させて質問することができる」と規定している。

市民の表現の自由を侵害し、さらには違法とも取れる警察の行為に対し、抗議の意志を示す
弁護士・有志らは9日、弁護士会館で記者会見を開いた。
代表の梓澤和幸弁護士は、「警察官が人の氏名などを聞くには法的要件がいる。
40歳の女性が一人で演説会に参加して、何が犯罪か。何の関連性もない」と、
警察官がプラカードを持った市民を犯罪者扱いしたと指摘した。

ヘイトスピーチを繰り返し、「ころせ」だのと掲げているポスターには何も言わず、
自民党の政策に疑義をはさむ言動はこのように取り締まりの対象にする。

こうやって、自民党に逆らう人たちを黙らせようとする。
こんなことが許されていいのか。


この事件の映像の、前後関係はわかりません。
女性は、A3サイズくらいだったというプラカードを、黙って掲げていただけなのか。
それとも、映像にはないけれど、何か叫んだりしていたのか…。
どういう位置に立っていたのか…。
それによって、彼女の行為は、選挙妨害と取られてしまうかもしれない。
公職選挙法の定めるところの選挙妨害に関する条項は、極めて曖昧である。
無論、ビラを破ったり、候補者や応援者に威力妨害などに及んだら即違反である。
でも、声を上げて候補者がしゃべるのに困るとか、交通の流れを妨げるとか、
微妙なところが拡大解釈されて、選挙妨害とされてしまう可能性はあるだろう。
私が、東京都の原発都民投票の実施を求める署名集めをしていたときにも、
いろいろなルールはあった。主に交通法規に関するものだが。

このケースも、私は法律には疎いのではっきりしたことは言えないけれど、
主催者側が「演説を邪魔された」と感じれば、拡大解釈で、『妨害』と取られうるかもしれない…。

しかし。
この女性はたった一人で小さな紙を一枚持って立っていただけらしい。
明らかに、この自民党の議員秘書という男性と私服警官らしき男たちの行動は、
やり過ぎではないだろうか。庶民の感覚から言って、「そんなことで??!!」と
思ってしまわないだろうか?
法律上は拡大解釈すればどうなのかそれはわからない。しかし、この映像で見る限り、
警官たちの行動には感覚的な違和感を感じてしまう。

私が恐れるのは、こういうことである。
おそらく、これは、男たちが勝手にやりすぎたのであろう。
総理が来るから、と警戒にピリピリしていたのだろう…。
総理がそうしろ、といったわけでは無論ない。
人間というものは、時の権力者の意を汲むものである。
上は政治の世界から、下は小さな企業に至るまで、トップの意向を汲んで勝手に
ちょこまか動く人間は必ずいるものである。
私たちはそのような場面を自分の周りでいやと言うほど見たことがあるのではないだろうか?

しかし、国民のために犯罪等を取り締まる立場の警察官などが、これをやりだしたらどうであろう?
どの政党が、と言わず、警官がその時の国のトップの意向を勝手に汲んで、反対の意見を
唱えるものを、こうした小さなことで取り締まりだしたら?

え。そんなことあまりないんじゃない?とお感じになるかな。
いやいや。
その小さなことの積み重ねが怖いのである。
ほんとうに怖いのは、そういうことがあると、『人々が委縮していくということ』である。
もう、この女性は、街頭に立つ勇気を奪われてしまったかもしれない…
この映像を見たひとは、このことについて語るのを怖いと思ってしまうかもしれない…
ブログでtwitterでアップして、我が身にひょっとして影響が及ばないかな、と
自粛してしまうかもしれない……。

怖いのはそれである。
人々が漠然とした恐怖心によって、真実から目を逸らしだしたとき…
何か変だな、と思っていても、とばっちりを恐れて黙り込み始めた時…

今、この国は、とてもいやな方向に向かって大きく動き始めている。
2日後の参院選が、後になって、「ああ!…、あの時もっと考えて投票していれば…!」
と後悔するようなことにならないよう、切に切に祈る。

ほんとうに、本当に、あなたは、自民党に、誰にも止められない巨大な権力を与え、
9条改憲も原発推進も、TPPも、秘密保全法も、皆通させていいのですか?

これが美しい国の姿ですか?



                
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Re: MATZ-TSさんへ

MATZ-TSさん。こんばんは。

そうなんですね。この映像の前がわからないのですが…
小さなことと向うは思っているのかもしれません。
「なにしろ総理がおいでになるんだぞ。当たり前だろ」と。
この細い声の女性が、いったいなにをするというのでしょう。

でも、こういうことの積み重ねが、国民の自由な活動を、いつか委縮させて
しまうんですよね~~~…
一つ一つはとるに足りないような日常のことでも、それが積み重なると、
大きな圧力になる。祝日に日の丸を掲げるなどということも、本来は
その家の自由でいいはずです。
ところが、北陸のある町で、町が町民に日の丸の旗を配ったという。こうなると、
一種の強制にどんどん近付いていきますね。それが狭い町ならなおさらに。

じわりじわりと、そういうものらが、ひとを生きづらく不自由にしていきます…
無言の強制、必要以上の規制、同調圧力…私はそういったものが大嫌いです。

>  先日も書いたように、国民主権というものの責任の重さを真剣にとらえ、現憲法の前文の重みを真剣にとらえ、我々はもっと勉強しないといけないし、そして勇気を持って行動していかなければならない。体を張って国民の義務を果たさないといけない時代になるかも知れないですね。

ほんとうに!そうですね。
現憲法の素晴らしさ。前文もそうですが、97条も素晴らしいです!
第10章『最高法規』としての憲法を明確に謳っているところです。

『この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる
 自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、
 現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである』

ここには、いつもMATZ-TSさんがお書きくださる、過去への深い考察と
未来に対する倫理、のようなもの…そうした深い哲学があります。
私はここがとても好きです。
ところが自民党草案では、ここがバッサリとすべて削られてしまっています。
この条文をここに入れた人々は、後世、安倍政権のように、国民に主権があると
はっきり謳った憲法より、自分たちの作った自分たちに都合のいいような法律を上と
かんがえるような、愚かしい人々がいつか現れるかもしれないと憂慮して、
この条文を入れましたのにね…。

改憲と原発のなし崩しの再稼働や新設などは、なんとしてでもとめないといけませんね……

いつもありがとうございます♪

No title

MATZ-TSです。こんばんは。

 ビデオだけでは、そのときにどういう状況だったかわかりませんが、明らかに強権の横暴という感じがします。 主権は国民にあるのに、「人々が漠然とした恐怖心によって、真実から目を逸らしだしたとき…何か変だな、と思っていても、とばっちりを恐れて黙り込み始めた時…」という状況が出てくるのは、正常な民主主義国家とはいえないでしょう。

 先日も書いたように、国民主権というものの責任の重さを真剣にとらえ、現憲法の前文の重みを真剣にとらえ、我々はもっと勉強しないといけないし、そして勇気を持って行動していかなければならない。体を張って国民の義務を果たさないといけない時代になるかも知れないですね。
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彼岸花さん

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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/pekai/signup.html
国境なき医師団
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