『バカッターとブラックタイガーとspecified secrets protection bill』

『原発のない社会をめざして』http://stopatomicenergy.blog59.fc2.com/?no=1443ブログの、
うみそら居士さんの所で、非常に面白い論考を見た。引用し紹介させていただく。

HuffPostにフリーライターの武田砂鉄さんという人が書いた文章。
以下、転載。

"産地偽装"を繰り返す特定秘密保護法案
HuffPost 2013年11月25日

■「どんな味がするかは秘密です」というエビを食えるだろうか

ある飲食店でアルバイト店員が大型食器洗浄器に体を突っ込んだ画像は、瞬く間にネット上を駆け巡り、その店は世間からの一斉の突っ込みに耐えきれず、廃業を余儀なくされた。有名ホテルや老舗デパートでの産地偽装は、信じてたのに、という消費者の失望があちこち飛び火を繰り返している。これほどの集団リンチ的な反応を前にすれば、あらゆる客商売はますます慎重さが求められていく。嘘やミスは一切許されない。この緊張感を「お・す・そ・わ・け」したいのが、特定秘密保護法案を急いで"偽装"する現政権。わずか15日間の間に9万480 件ものパブリックコメントが寄せられ、そのうち反対が77%だったにもかかわらず、自民党プロジェクトチーム座長の町村信孝元官房長官は、その意見を「組織票」だと掃き捨てた。

本来、比較対象ではないが、敢えてこんな比較してみたい。小さな飲食店は即物的な突っ込みに耐えきれず廃業した。一方、大きな権力は建設的な突っ込みを鼻で笑い廃案にするつもりなど毛頭無い。車エビと偽ったブラックタイガーを食っても、腹は壊さない。しかし、国民の安全という大義名分を偽った特定秘密保護法案は、国民の身動きを確実に規制していく。いつもながらのアメリカからの輸入品を堂々と国産品ラベルに張り替えて偽る特定秘密保護法案、ブラックタイガーどころの騒ぎではない(もちろんこっちも問題だが)。言うならば、国民に対して「どんな味がするかは秘密です」というエビを、強制的に食べさせようとしているわけだ。誰がそのエビに箸を付けるだろうか。

■ホテルのオーナーが「これは車エビです!」と開き直るような法律

政府の横暴さと稚拙さが際立ったのが、この法案の客観性を担保するために「第三者的機関」として関与するのは首相、とした点。石破茂幹事長の説明が苦しい。「首相は『国民から選ばれた国会議員』だとして『行政そのものとは少し出自を異にする。第三者的な言い方は可能だ』との見解」(朝日・11月20日)を示した。これを産地偽装の話に転換すれば、こういうことになる。ホテル内のある店舗がどうやら車エビをブラックタイガーと偽っているらしい。厨房へ行くと、車エビなんてどこにもありゃしない。料理長がオーナーに謝りつつ、こう言う。「コスト的に厳しいんです。これを公表するとおそらく、オーナーのところに非難が殺到すると思いますが......すみません」。ホテルのオーナーは、マスコミの前でこう発表する。「えー、第三者の目線で調査しましたが、全て車エビでした」。逆も然り。オーナー側から、ブラックタイガーを使って車エビとして売り出せ、と料理長に指示が行く。末端の見習い料理人は、これでいいのかと思いつつも文句を言うことなど出来ない。いや、レストランならば、その厨房を抜け出て、告発することができる。しかし、特定秘密保護法下では、その告発は漏洩として罰せられる。単純なことだ、ホテルのオーナーがホテルの組織を第三者的に見ることなど絶対に出来るはずがない。要は密室の戸締まりを強化したいだけだ。部屋の中にいる人だけで話を済ませてしまえば、部屋の外に出る人はいないのだから、秘密はどこまでも守られる。

■「生モノなので賞味期限は来週までです」という大ウソ

砂川浩慶・立教大学准教授(週刊金曜日・11月22日号)が指摘しているが、この法律を何が何でも今回の臨時国会内で成立させたいのには訳がある。「1月の通常国会では来年度予算審議・予算関連法案が優先される」ので、「臨時国会で継続審議となった場合、3月の予算審議終了以降の審議となる」。大急ぎで法案を通過させたいのは、お察しの通り、議論を深めれば深めるほど、この法律の「粗」が国民の隅々にまで届いてしまうからだ。政府は急ぎ足で法案を通過させて、あとあとで微調整しますんで、との意向を隠さない。担当閣僚の森雅子氏は「さらなる改善を今後も、法案成立後も尽くしていく努力もしたい」(朝日新聞・11月16日)とし、菅官房長官は森氏をフォローするように「法案成立後、運用の段階で不断の見直しを行なっていくのは、ある意味で当然のこと」(同記事)と開き直った。

これまた無理矢理にでも食品偽装云々の話に寄せ付けてみる。今すぐ食べないとダメになっちゃうんで(=今すぐに法案成立しないとすぐにでも隣国が攻めてくるかもしれないので)、賞味期限は来週までです(=こちらで取り急ぎ決めさせていただきます)、ということ。4月になれば消費増税が待ち構え、景気及び内閣支持率が冷え込む可能性と向き合わなければならなくなる政権にとって、3月の予算審議終了後にこの法案を議論することはリスクを伴う。生モノなので賞味はお早めに、とお得意の危機感煽り作戦に出ているが、本当に生モノならば、現行の国家公務員法や自衛隊法の罰則規定を見直せば、その賞味期限内に対応出来たではないか。

カツアゲを止めに入って、有り金をわたして帰ってきた「維新の会」
野党のへっぴり腰には呆れてモノが言えない。第三者的機関として首相が指定されたことをみんなの党の渡辺善美代表は、「(首相は)国民が政治の最終決定を行う多数派を選び、その多数派が国会で選んだ存在だ。政権が代われば洗いざらいチェックにつながっていく」(朝日新聞・11月20日)としているが、民主主義を悪用する懸念に目を向けない、あまりにもヌルい解釈だ。維新の会の橋下徹代表は反対しつつも、「今さら言っても仕方ない」と匙を投げてしまった。維新の会は、修正協議に臨む際に、特定秘密の指定期間を「30年以上延長できない」としていたのに、「60年たったら原則として解除」と"倍返し"され、合意してしまった。カツアゲを止めに入ったくせに、有り金を全て渡してトボトボ帰宅したようなものだ。橋下氏のお得意の恫喝は、マスコミの記者や露骨な反対勢力にしかできないらしい。彼を支持する人たちが口にしてきた「威勢の良さ」は、決して権力の中枢に対しては放たれないことが今件からも分かる。

■たかがおバカ写真で、店を廃業させる攻撃力があるならば

特定秘密保護法案は、産地偽装を繰り返す。いや、解釈の余地をあちこちに残して、産地すら分からなくする。ブラックタイガーか車エビかを密室で判断し、その時々に応じて、偽装する。おいおいそれはブラックタイガーじゃんかと外から探ったり内から漏らしたりすれば検挙される。きな臭いウワサが立てば、えっと、あれれ、エビって何のことですかと、とぼけることもできる。それを第三者的に判断するのが、ホテルのオーナー(首相)だという。安倍首相や森雅子担当大臣は、この法案は国民個人には関わってきませんので、と繰り返す。15日間に寄せられた6万9579件の反対意見に対して、たったのA4判2枚でパブコメ結果をまとめて逃げ切ろうとする政府の「まあまあお静かに」を信じてはいけない。

敢えて、皮肉たっぷりにこういう言い方をしたいたかが食器洗浄器に体を突っ込んだのを見つけたくらいで、その店を廃業に追い込む攻撃力が国民の突発的な機能として備わっているのならば、或いは、たかがブラックタイガーを車エビと偽装したオーナーを袋叩きにする攻撃力がマスコミにあるならば、この特定秘密保護法案の明らかなる横暴こそ、国民とマスコミが一致団結して廃案に持ち込まなければならない。

                        ★

なにも付け加えることはあるまい。
安倍政権を再び誕生させ、おまけに参院選までも自公に大勝ちさせて、いわゆる『ねじれ』を
なくし、参議院の存在の意味を失わせてしまい、一党がなんでも好き勝手なことが出来るように
してしまったのも、福島第一原発事故に至る選択をしてきたのも、私たち国民自身である。

その同じ国民が、ブラックタイガーを車海老と書き間違え(偽装し)、牛脂注入加工肉を
ビーフステーキと偽り、普通の野菜をオーガニック野菜と偽り、
また、食べ物を清潔に保って保管しておかねばならないはずの冷凍室に寝転がったり
大型食器洗浄器に体を突っ込んだ画像をツイッタ―にアップして喜んだりしているのだ。

これらの行為を私も憎む。
しかし、こうした食品偽装をさせるように仕向けたのもまた、私たち自身のうちに
その遠因はなかったろうか。私たちの誰が一体、パナメイ海老を食べさせられて、「これは
芝エビではない!」と気付いただろうか。それに気づかず、私たちは、
「今日はどこそこのホテルで『芝海老のチリソース炒め』を食べて来たわ。ミシュランの
一つ星のレストランよ」などと言って喜んでいたのだ。
内実を伴わない虚構を喜ぶ客が多ければ、店はいつか『かたち』だけを提供する誘惑にかられる…。
どうせ食べてもわからないのなら、材料費は安い方がいいに決まってる。

これから安倍政権の続く間、私たちは、今まで当たり前のように持っていた諸権利を
じりじりと奪われていくであろう…
平和も自由も、失ってみないとそのありがたさが本当にはわからない。
平和も自由も、それを守ろうとする自覚と気概のない国民からはいつか奪われてしまう
ものなのかもしれないのだ。
他人が見ていないところでも不正をしない国民の間からこそいい政治は生まれる。

…私たちの国は、安倍政権が何かするから急に悪くなっていくのでは実はなく、
じりじりと少しずつ内部から腐って行きかけていたのではないだろうかとこのごろよく思う。
もっと厳しいことを言えば、私も含め日本の国の民の中にある、ある性質が、
このような腐敗を許す素地をそもそも持っていたのではないか、と。

機転の利いた文章である。
特定秘密保護法案というものが、国民を縛りこの国の根本を変えてしまうほどの悪法でなかったならば、
こういう例えを、私は大喜びして笑いながら今頃読んでいただろう。
しかし、今夜は笑えないなあ…

本当にそうなのだ。バカッター投稿や食品偽装は憎むべき愚かな行為ではあるけれど、
それを叩いている暇があったら、もっと巨悪に向かって怒るべきだったのではなかったのか?
いみじくも筆者が指摘しているように、自分より立場の弱い新聞記者などに向かっては
あれほど尊大な口をきく橋下という人物は、原発利権や政府与党という権力の前にはかくも弱い。
この人物が、ひょっとして、弱いと見たものは袋叩きにするが、権力に向かってはおとなしい羊に
なってしまうこの国のマスコミや、私たち国民の気質を象徴しているのではないか。

そんなことを想っていると、秘密保護法が事実上可決してしまったこととあいまって、
なんだか今夜は本当に苦い夜だ…

ただひとつ救いに思えたのは、今日、秘密保護法に反対して国会前や官邸前に集まった人々の
ツイッタ―などで、何人かの人が「今日は若者が多い!」と報告していたことだ…。



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Re: 鍵コメさんへ

鍵コメさん。こんにちは。

お気持ち、とてもよくわかります。
私も実は同じです。
そちらで書かせていただきますね。
ありがとうございます。

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Re: 鍵コメさんへ

鍵コメさん、よかったぁ!心配しましたよ~~~!
どうしてらっしゃるんだろうとほんとにやきもきしました…
どうか、無理をなるべくしないような方法でお帰り下さいね。
今、そちらにコメント入れさせていただきました。
とにかくちょっと一安心!

そうですよ。これからは健康第一。くれぐれもご無理なさいませんよう。

連絡ありがとうございます!
とにかくゆっくりなさってくださいね~~~♪
ありがとう~~~♪

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Re: 星狩人さまへ

星狩人さま、こんにちは。
日本版NSCは本決まりになってしまい、秘密保護法案も参院で審議中。
はい。諦めて投げ出すわけにはいきませんね。
まだまだ安倍政権がやろうとしていることがこのあとにも目白押しです。
本当にひどい政権です。

『この法律の嫌味なところは、「治安維持法」のときのように、
おそらく、露骨な弾圧や逮捕はしないかわりに、
それがあるだけで、国民を萎縮させ、硬直させ、苛立たせ、鈍磨させ、
疑心暗鬼や自己規制で、混乱させ、精神的に追い詰めてゆく、
身体ではなく、心理に加えられる、調教と暴力にあると思います。』

私もそう思います。明日、すぐに誰かが逮捕されるというわけではない。
「なんだ。反対派が大騒ぎしていた割には、私たちの生活は何も変わらないじゃないか」
そう思うくらいのものでしょう。
しかし、確実に国民の言論活動は委縮していきます。
そう。こうした場合、一番怖いのが『自己規制』というものです。
この法案を知る人ほど、その怖さに怯える。おのずと公けの発言に自己規制がかかって行きます。
既に3.11後、反原発の記事などでブログ界で信頼されるサイトと読者の多かったブログが、
自らお別れの閉鎖宣言をしました。
その閉鎖が多くの読者に与える心理的圧迫は大きいでしょう。あとに続くブログも多いだろうと
思います。
…こうして、政府が直接手を下さずとも、国民の方が疑心暗鬼になって自己規制をかけていく。
これは、公務員、新聞記者、フリーのジャーナリスト、そして社会活動家、個人のネットユーザー…
あらゆるところでこの心理的委縮が起こっていくのでしょう。
それが政権の狙いであるとさえ言えます。

さらには、安倍政権は、既に第一次安倍内閣の時に、”教育の憲法”とも言われる『教育基本法』を
改訂し、国を愛する心を成文化し、子供たちの心の教育に政治的介入をしています。
既にその前に自民党は国歌国旗法を制定していますし、日本の伝統を学ばせるということで
武道が既に昨年度から中学校で必修となっていて、小中学校の『道徳の時間』も
これを科目として点数をつけるようにすることが逓減されています。さらには
高校ではなかった道徳の科目が平成26年度からはこれまた必修になる。千葉県などでは
先んじて県立高校で既に必修になっているそうです。
下からはこうやって子供たちを、愛国心という美しい言葉で国に従順な国民になるように
育て上げ、上からは大人たちの言論をじわりじわりと統制していく……

眼に見えない改革ですが、これらは確実に日本人の心性、国家観を変えていくだろうと思います。
そうして最後の仕上げが憲法改正です。
自民党の改正案は、これはほんとうにひどいものです。国民はその怖さがまだわかっていないようだ。
国の方針に従順な、もの言わぬおとなしい羊でいる限り、憲法がどう変わろうが
自分たちには関係ないと思っているのでしょうが、外交・治安といったことばかりでなく、
女性の権利、なども微妙に閉ざされていく憲法改訂案なんですけれどねえ……

山本太郎さんは、福島のことだけでなく、秘密保護法の危険性も訴えて全国行脚。
五輪成功決議案にたった一人で反対するなど頑張ってくれていますね。
彼のような若者があとに続いてくれるといいのだけれど今のところ孤軍奮闘。
彼を傷つけようとする馬鹿者が出てきたりしないよう心配しています。
そういうことを心配しなければならないほど、この国が既に右傾化しつつあるということです。

ただ一つ明るいニュースは、広島高裁が先の参院選を『違憲無効』という判決を下してくれたこと。
全国の裁判もこれに続いてほしいですね。
秘密保護法案に関しても、司法界が早くからその危険を言ってくれていました。
2011年11月の時点で、野田政権の当時『秘密保全法』と言われていたものに対し、
日本弁護士連合会が既に意見書を提出。2012年1月には会長名で反対を正式表明しています。
三権分立の原則を守ってきたこの日本にあって、行政府特に首相以下数名の権限が突出して強化され、
立法府たる国会の議員さえ秘密に触れられない、司法府も何について裁判するかわからない、などという
三権分立の立法・司法権さえ、意味をなくさせてしまうようなこんなめちゃくちゃな特定秘密保護法、
それを通そうとする国会議員の良識を疑ってしまいます。

参議院で破棄出来るよう、頑張って国民も声をあげねば。

ありがとうございます♪



No title

いよいよ参議院が、最後の砦となってしまいましたね。

どこまで切り崩すことができるのか・・・
私たちも、できることを全力でやりましょう。

その上で招いてしまった、結果が何であれ、
早々に息絶えたり、くたばっている暇はありません。

この法律の嫌味なところは、「治安維持法」のときのように、
おそらく、露骨な弾圧や逮捕はしないかわりに、
それがあるだけで、国民を萎縮させ、硬直させ、苛立たせ、鈍磨させ、
疑心暗鬼や自己規制で、混乱させ、精神的に追い詰めてゆく、
身体ではなく、心理に加えられる、調教と暴力にあると思います。

このような中で突出する者こそが、葬り去られるでしょう。
ひとたび成立してしまえば、これを覆すために、
どれほどの犠牲者を、生まなければならないのだろうか・・・

ひと月前までは、まだほとんども知られず、関心も持たれなかった問題に、
全国を飛び回り、力の限り訴えて、火をつけたのは山本太郎氏です。
若い人たちの政治意識が、少しでも変わることを、願います。

Re:NANTEIさんへ

NANTEIさん、こんにちは。
とうとう今日、日本版NSCも成立してしまいましたね。
4大臣が早速集まって、中国の防空識別圏のこと張り切って話し合うんだろうなあ。
中国も中国だけれど、こうやってお互いに刺激し合って憎悪をかき立てて、いったい
何のメリットがあるのかなと思いますが、ちゃんとあるんだろうなあ。
三菱系列の軍需関連産業が儲けるとか、あるいは指揮権発動ごっこが楽しいとか!(苦笑)
アメリカの右翼系シンクタンクに行ってちやほやされたいとか。

> この国の全ての曲事は実に根深いです。
> この法案も過去の政権が巧みに外堀を埋めるようにしてきた普請を、
> 急いで仕上げにかかったに過ぎないとさへ思います。
> 将来に禍根を残すであろうその時々の言論締めつけ法案に、
> 何故国民は激しく抵抗しなかったのか。
> それがこういう結果を招いたのだと悔やまれます。
> 私も含めて日本人というものを再度検証し直して、
> 真に自立できる教育を施さなければ永遠にこの国は変わらないでしょう。

ほんとに。そうなんですよね。自民党は、アメリカから『押し付け』られた日本国憲法を
破棄して作りなおすのが党是でもありました。そして日本を再軍備すること。
治安維持法のようなものは、名前を変えて時の自民党政権が何度も作ろうとしてきたのでした。
しかしこれまでは、社会党を中心とした野党や国民が政治意識を比較的高く持っていたので、
その都度何とかつぶしてきました。
しかし、自民党が何度試みてもなかなか出来なかった改憲~9条放棄への道が、
先の衆参両院選挙の自民党の大勝で、とうとう広く開けてしまいました!
そうさせてしまったのは、私たち国民です。
お祖父さんのなせなかった憲法改定を悲願とする安倍さんには、このチャンスを逃す手はありません。
一気にこれから勢いに乗って畳みかけてくるでしょうね。

大江さんと小澤征爾さんの話。興味深いですね。
ほんとなんですよね。
国民一人一人が個を確立させない限り、日本に限らずどこの国でもいい国にはならないと
思います。とりわけ日本人は、『お上』に頼っていればなんとかしてもらえる、という
考えが体の隅にまでしみついているようなところがありますね。
前に井上ひさしさんの『ひょっこりひょうたん島』の記事でも書いたけれど、
「そうよ。人間になるために勉強するのよ』…
ひとりひとりの人間が、群れる羊の群れでなく、個々を確立させて自立していくこと…
その強さが、どうも今の日本人に足りないような気がします。
ひとに頼ってひとに言われて何かするんじゃない、おのれを恃んで、自分の頭と意志で
考え行動する『自恃』の気風が少し欠けているような気がします。
日本が右肩上がりの成長を続けていられた時代は、インスティチューションの中で
安住していれば済んだかもしれない。しかし、もうそういう時代は過ぎました。
これからは、ますます強者だけがますます権力と富を独占する傾向が強くなっていくでしょう。
もう国や会社といった大きな組織は、末端のことなど考えない。それ自体の生き残りのためには
切り捨てていくでしょう。最後に弱者がすがってたどり着くインスティチューションが軍隊!
などという(アメリカのような)国にならないためには、国民一人一人がよほどしっかりと
自立していねばならないのではないかと思います。

ありがとうございます。
大江さんのような方がいてくださる間に、このような政権にはさよならしたいものですが。



Re:スキップさんへ

スキップさん、こんにちは。特定秘密保護法案の衆院通過だけでなく、
とうとう日本版NSCも参院において可決してついに成立してしまいましたね。
全く、4大臣でしょっちゅう会合開いて何を語るものやら…。
こうした場合、話がだんだん拡大していって勇ましくなるのが常ですから、
ろくな結論は引っ張り出してこないだろうなあ。
要するに、勇ましい指揮権発動ごっこがしたい人たちなんじゃないかなあと思うことがあります。
どこが自由で民主的なんでしょうね!

ほんとに、『国民のため』などと言われてろくなことはありませんね。

>真にそう思う人は「あんたのために言っている」なんていわないものです。

笑!ほんと、そうですよね!
まあ…しばらく隠忍の日々が続くことになるのでしょう。あと3年ほど…。
しかし、その3年間で何をやってしまっちゃってくれるのか空恐ろしいです。
そして悲しいことに、3年後また選挙があるからと言って、今の野党を見ていると、
自民党を追い詰められるような政党はどうも出てきそうもないことです。
民主党がいっそ解体して、前原、長島、野田などという人々は、自民にでも維新にでも
出ていってもらって、リベラル勢力だけが集まって、今から一からやり直すしかないんじゃないかと
思いますね。社共には伸びると云ったって限界があるだろうし。
3年後もあまり期待できそうにないのが悲しいです…。

ありがとうございます♪

こんにちは。

こうなる結果はもう見えていましたね。
この国の全ての曲事は実に根深いです。
去年の12月に書いたように、
この法案も過去の政権が巧みに外堀を埋めるようにしてきた普請を、
急いで仕上げにかかったに過ぎないと思います。
将来に禍根を残すであろうその時々の言論締めつけ法案に、
何故国民は激しく抵抗しなかったのか。
それがこういう結果を招いたのだと悔やまれます。
私も含めて日本人というものを再度検証し直して、
真に自立できる教育を施さなければ永遠にこの国は変わらないでしょう。

ここにとても興味深い話があります。
大江健三郎と小澤征爾が対談したその一部から抜粋したものです。

(大江)
やはり自分という個人、自分の個ということを強く考えて、その自分をはっきり表現しようとしたり、ほかの個を教育してやろうと思ったりするということは、自己中心主義というのじゃない、この世界のなかに真っすぐ立って生きていることであって、それは重要だと思います。小さな島に、海に囲まれて暮らしてて、ほかの国から侵略してきた人間に殺されたり、奴隷にされたりしないできた日本人には、自分の一人の個を直立させねばならないという考え方、真っすぐ立ってる人間にまず個がなければならないという考え方は、弱いと思う。
(中略)その個として立っていることが、エゴイズムとか、個人中心主義とかいうんじゃなくて、人間が生きていることの原則だと受けとめられねばならない。
まず一人立たなきゃなにも始まらない、ということへの認識が弱いということが日本にはある。

(中略)

(小澤)
だからインスティチューション(団体や政党)よりも個人のほうが絶対大事なんだ、
というのが僕の信念だと、だんだん分かってきました。
ところがインスティチューションに入っちゃうとお金もかかるし、いろいろ道のりもあるし、その人があるポジションに就くまでには時間がかかったりするので、
えてしてインスティチューションのほうが自分より大事だとか、あなたより大事だとか、会議に出ている人の前で、インスティチューションのほうがあなたたちよりも大事だとなりがち。そうじゃないと僕は思うんですね。

(大江)
はい。

小澤
とくに日本は戦後二十五年のあいだに、急にいろいろなことが変わった。
それで国益とあなたがおっしゃったことで思ったんですけれども、会社の益とか、
インスティチューションの益の方が個人よりも大事だと思った瞬間に、その個人は個というものを失った。どんなところへ行っても、インスティチューションの益が、その人よりも強いということはありえないと僕は思うわけです。
インスティチューションの長になった人が、もしそのことを分からなかったら大きな問題が起こってくるでしょう。

(大江)
本当に、そうだなあ。

指揮者の小澤征爾と作家の大江健三郎が2000年に行った対談を記録した、
『同じ年に生まれて - 音楽、文学が僕らをつくった』(中公文庫)より。

No title

 なかなかの切り口ですね。気付くことが人への説得力を与えます。偽装といえば、政府の偽装のほうが嫌らしく、国民を不幸にしますね。見せ掛けの民主主義。第一自由民主党と言うのがまさに、見せ掛け、偽装ですね。「国民のため」と言う政治家を信じないほうがいいです。「あんたのため」と言い寄って来る者の多くは「己のため」ですから。真にそう思う人は「あんたのために言っている」なんていわないものです。
プロフィール

彼岸花さん

Author:彼岸花さん
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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
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