『帰ってきました』

昨夜、慌ただしい旅から帰ってきた。
すぐにテレビをつける。
予測通りというのが悲しいが、既に出口調査による自公圧勝の予報。
時をおかずして、次々に自民党議員の『当確』が出始めた。

結果は、自公が、衆院の3分の2に当たる317議席を超える326議席を獲得。
安倍晋三首相を戴く自公政権の安定政権維持がこれで決定した。
投票率は戦後最低の52.66%。

この選挙結果は既に予測していたことであり、日本の政治状況に関してはもうこの2年間
ずっと嘆き続けて来ているので、私自身はいまさら驚きも悲しみもしないが、
今後のために、次の記事に、今思うところを一応書いておこうかと思う。

ただ、その前に旅のこと、少し書いておこう。

今回の旅は、家をあまり長く空けられないので、一泊きりの慌ただしい旅。
でも、旅はいつも、その途上にあるときからすでに懐かしい。

今回、旅の目的を果たすのと同時に、 ひとりのひとに会うということもした…。
顔も年齢も名前さえも知らなかった人だけれど、その精神は、お書きになるもので
よく知っていた。
そのひとは、女性にして、『剛毅な精神』を持つ。
この、プロの政治家やジャーナリストやもの書きでさえ、はっきりとした政権批判などのしづらくなって
行きつつある今の日本で、批判精神を変わらずに持ち続けていくことは難しい。
彼女の精神は、その意味で剛毅、なのだ。
しかし、会ってみたそのひとは、姿も物言いもやわらかい、優しげな人であった。

思えば不思議な出会いだ。
固い初対面の挨拶さえいらない。つい昨日も会って話をしていたひとのように、
前置きさえいらずに、もう並んで歩きながら、今日のことを話している。

わずか2時間ほどのふれあいであった。
けれど、わかれるときに既にしみじみと懐かしいひとになっている……

友よ。会場は寒かったでしょう…
風邪などひきませんでしたか。

駆け足の旅だったので、老いた身には少々ハードだったか、明くる今日は一日
うとうと布団の中で眠っていた。
午後、各地の豪雪のニュースが嘘のような、暖かい冬の陽が射しこむ部屋で、
いただいた和三盆の干菓子をつまむ。


2014_1215_135339-CIMG3761.jpg


和三盆。
和三盆とは、香川、徳島などのごく一部地域で生産されている最高級の砂糖の一種である。
「竹蔗(ちくしゃ)」という種類の特別なサトウキビから作られる。
このサトウキビは香川県東部にある「和泉砂岩」という砂地の土地と、さぬきの温暖な気候と風土で育てられ、
サトウキビは花が咲かずに栄養をすべて茎に蓄えるため、独特の香りや旨味を作り出すという。
和三盆は、口の中に入れると、す~っとたちまち淡く溶けていく。
そのため、甘い砂糖でありながら、他の砂糖と違って、口の中に一種の清涼感を感じさせ
甘みもごくごく上品である。

私は、昔から、この和三盆を使った干菓子などが好きだった。
でも、売っているお店は少なく、高級なので、そういつでも食べられるものじゃないのである。
まるでそのことを知ってでもいてくれたかのように、友がみやげにくれたこの美しい和三盆の菓子。




日本を旅していつも思うこと。
それは、日本列島の長さだ。
今回、帰りの出発地では、晴れた空の色を映す青い瀬戸内の海を見ていた。
大阪あたりも晴れ。
だが、途中トンネルをいくつか抜けて、ふと顔をあげると、窓の外はいきなりの雪景色だった。
岐阜羽島~米原…いつも雪でニュースになるところだ。この日も新幹線は徐行運転。
けれどもわずかな遅れで名古屋に着いたときには、雪の名残りさえなく道路は乾いていた…

窓の外の美しい夕焼け空をじっと見つめながら、別れてきた友のこと、雪の中を投票に行っているかも
しれない見知らぬ人々のこと…これからの日本のこと…
さまざまなことを考えていた…


旅の写真は、またあらためてアップしようかと思います。





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Re: 鍵コメさんへ

ほんとにふしぎな数時間でしたね。^^
私にとって、忘れられない旅になりそうです。
でも、思い出のかなたにお互いに淡くなっていくのでなく、これからもっと
具体的なイメージをもってさらに深いお話し出来ていくのであろうことが
とても嬉しいです。
私にとっては、鍵コメさんは、娘みたいなおとしごろ。^^
なんだか、そういっては失礼なのですが、可愛らしかったなあ!^^
でも、精神は、記事に書かせていただいたように、ビ~ン!と張って強いのですから、
その落差がまた頼もしく。^^

また会いたいですね。
駅で私がさみしそうな顔をしていると、「またきっと来れるよ」と
娘たちが言ってくれました。きっとそうですね。^^

本当にありがとう~~~~~~~~~~~~♪

Re: NANTEIさんへ

こんにちは~。

はい。旅はいいですね。
師匠のブログなど拝見していると、大きな旅だけでなく、コンサートに行ったり、
展覧会を見たり、と言ったお出かけも、またいろんなものに出会える旅。
私ももっとフットワーク軽く、といつも思うのですが、実行に移せません…

向こうにいる時間と乗り物に乗っている時間が同じ、というくらいの印象の
慌ただしい旅でしたが、おっしゃるように、新幹線の窓などからじっと走りすぎていく
景色を見ながら、東京にじっとしていては決して感じないであろういろいろなことを
思っていました。

日本列島の長さについてもそうですが、確かに、横幅も、あのタツノオトシゴのような
形からは想像もできないほど、広いのですよね。
表日本と裏日本のことについては、前のブログで一度記事にしたことがあります。
迂闊なことに、ブログ始めるまで、そのことを実感として感じたことがなかったのです。
…それは、ふと、子供の絵本などに描かれている朝日と夕日のイメージのことを
考えてみたところで愕然と気づいたことでした。
「私、『朝日と言うと海から上がり、夕日は山の端に沈む』という固定観念を
持っていなかったかしら?」と。
自分が子供の頃見ていたりした絵本などは、大抵そんなイメージじゃなかったかしら…。
でも、考えてみたら、それは、太平洋側…東京を中心とするいわゆる『表日本』の
固定観念なんじゃなかろうか?と考えました。
広々とした太平洋から朝日が昇り、逆に『ギンギンギラギラ夕日が沈む』とか、
『からすなぜ啼くの』とかの夕暮れのイメージでは、山のかなたに夕日が落ちていく…。

でも、日本海側では、逆に山の端から朝日が昇り、海に夕日が沈んで行くという
景色も多いわけですよね。
実際のところは、表裏関係なく、場所によっては山から日が昇り山に日が沈むところだってある!
しかし、60にして初めて自分のその固定観念に気づいたときには愕然としましたよ。(笑)
同時に、『表日本』『裏日本』という…ニュースなどでも文学でも普通に使われてる
表現の、実はその内に内包する差別意識、にも気付かされ、それでなおさらに愕然としたのです。

ひとはこうして、それと自覚せず、差別的意識、とまでは行かずとも、
自分を中心にして世界を見ているのだなあ、ということへの認識は、60歳にしてちょっと
衝撃でしたよ。
そういえば、ごく普通に私は、西側にあるお隣の家を、『裏んち(家)』と言っていました。
ところがあるときそこの奥さんと話していたら、我が家のことを『裏のお宅』と
おっしゃったのです。その時のちょっとムッとした感覚。あれが一つの差別
であるのですよね。(爆)ごく当たり前に、『表』と『裏』に差別感覚を加えている…

旅をすると、そうした自分の固定観念や、もっと進めてある種の差別意識と
いうようなものに否応なく気付かされることが多いですね。
今回も、沿線を後へ後ろへ、と走りすぎていく寂れた工場群や、冬の田畑などをじっと
眺めていると、自分がブログなどで自民党の悪口を書く…でも、日本のそうした
さまざまな土地に生きている人々にとっては、地元に産業をもたらしてくれる政治こそ
歓迎なのだ…という、深い実感を得ます。
ひとは理想を食べては生きていけないのだ…という実感ですか、深い反省ですかね…
を、させられてしまいます。

その時感じるのは、自分の思い上がりを正そうとする謙虚なこころと、そうして、
まさに師匠がおっしゃるように、『人が愛おしくなる』というその感覚ですね。
尖ったこころがすうっとほどけていき…、
通り過ぎていく土地の見知らぬ人々への、生きる共感、というようなものでしょうか…
それがやさしく胸に満ちていくのを感じます…。

ありがとうございます。
昨日一日うとうと眠って、今日は元気いっぱいです。
でも今日は、寒~~~~~~~~~~~~~~~~~い!!!(笑)

私がデジカメで撮った風景写真はどれもぼけぼけで、あんまりいいのがないのですが、
は~い!旅のそんな感慨も含め、近々記事にしてみますね~。^^






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こんにちは。

お帰りなさい。

なにかと収穫のある旅だったようですね。
もっとも、無収穫の旅というのは考えられないことですが。

選挙は想定内の結果でしたね。
お疲れでしょうから、愚見は控えます^^

おっしゃるように日本列島は長いです。
縦だけではなく横もです。
裏日本、表日本と呼ばれる風土の差は、
距離異常に隔たりを感じます。

私は就職試験のためにそのうちの一社、
名古屋の鉄道会社へ面接に行ったのですが、
まだ雪に埋もれた富山を出て高山線の車窓から眺めていると、
岐阜に入る頃から積雪は斑となり、
尾張平野に至ると地面は黒々として、
陽光がさんさんと降っているではありませんか。

鉄道でわずか3時間余りの距離が、こんなに極端な風土を見せてくれるんだ。
うまく言葉になりませんが胸がきーんとするような、
そんな気持になったことがありました。

ああ、私の住んでいるところは『裏日本』なんだ。
まざまざと実感したものです。

よく考えたら千葉県だって広い。
北部は東京のベッドタウン、中央部は農産と畜産で成り立ち、
南部は漁業と観光が売りの地域になっています。

気質も言語も少なからず異なります。
ましてや北海道、東北の過酷な冬、沖縄のどこか哀しみを帯びた熱暑などを、
見たり聞いたりすると、ほんとうに人が愛おしくなるのですね。

あまり長話になると、申し訳ないのでここらで「ごきげんよう」ですが^^

彼岸花さんには、体調を崩されませんよう。
ゆっくりと疲れを休めてください。

またのお話しを楽しみにしております。

Re: クウ―ママさんへ

クウ―ママさん。おはよう~♪

はい。帰ってきました!^^
とってもいい旅でしたよ。あちこち見る暇は全然なかったけれど、想うことは
たくさんできました。

これから政治記事一つ書いて、その次旅の写真アップしようと思っているけれど、
どうかなあ。
あんまり政治のことでかっかすると、その気なくしちゃうかも。
旅の記憶を大事に思えば思うほど、政治記事と一緒に置きたくないと思っちゃうんですよね~…
(涙)
昨年の島への旅の記事も、とうとう書けないままになってしまったし。
気持ちの切り替えが、いつも難しいです…

ありがとう~~~♪
また大寒波が日本列島を襲うようですね。
風邪、ひどくしていませんか~?

 

Re: 鍵コメさんへ

鍵コメさん。おはようございます。

はい。いい旅でしたよ。^^
いろいろ思うことがありましたよ。

投票行為、という国民に与えられたわずかな政治参加のチャンスでさえ、
弱者にはそれをなかなか行使することが難しい…
今回の早い大雪は、想いはあっても投票に行けない人をたくさん生んでしまったでしょうね。
師走のこのような時期に、国民にじっくり選ぶ間さえ与えないように、性急に
解散総選挙を行った安倍政権は、すべての意味で口惜しいけれど巧妙でした。
私はあのかたの顔を見ると、いつも蛇を連想する。
顔が似ているとかそういうのじゃないけれどもなんとなく。
蛇に失礼かな。

今が『戦争前夜』、でなく、『もうあの悲惨な戦争末期の肉弾特攻に等しい非理性と
盲目、大和魂の狂気』とおっしゃるお気持ち。とてもよくわかりますよ。
聞けば、枝野幸男氏など、民主党の大物を落選させるために、自民党は
日の丸の小旗を打ち振る大衆を4500人だったかな動員かけたという。
『【激流・衆院選(上)】
「枝野の地元を日の丸で埋め尽くせ!」 首相、本気の民主潰し 菅直人元首相らを次々狙い撃ち』
http://www.sankei.com/politics/news/141215/plt1412150139-n1.html
これ。ネトウヨのサイトでなく、一応新聞のニュースですからね。
産経ニュース。1~5まであります。

この写真など見ると、本当に、いつの時代か、と思ってしまいます。
でも、これが、今の日本の姿なんですよね。悪い夢なんかじゃない、現実だ。

御記事。期待してお待ちしています。
さて。私も予告した記事。書かなくっちゃ。旅の記事はそのあとになると思います。i-241

もう、さんざん怒って来たので、今は、再びのこの圧倒的惨敗にも、鈍感になったというよりは
いっそすっきりと開き直って。
この道しかないその道の行き着く先を、しっかり見届けようじゃないか、
という気持ちになっています。

No title

たいせつな たいせつな記憶がまたひとつ 胸に刻まれたのですね。

おかえりなさ〜い^^




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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/pekai/signup.html
国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/donate/?grid=header02
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