『英国のEU離脱とアベノミクス ②』


2.EUって、なんで誕生したの?

前の記事で、『ヴェルサイユ体制とは第一次世界大戦後の1919年に締結されたヴェルサイユ条約の下、
ヨーロッパを中心として組まれた資本主義世界の国際秩序国際体制のことである。
世界を巻き込んで実に1,700万人もの死者を出した第一次世界大戦。その反省から
①ドイツ軍国主義の再興の芽を摘む ②社会主義の台頭に対し資本主義諸国の結束を意図。
『国際連盟の発足』『ロカルノ条約・不戦条約』『ワシントン・ロンドンの軍縮会議』など、
「国際協調」が進められた。
』と書いた。
第一次世界大戦の反省から、国際連盟は生まれた。


EU(欧州連合)とはそれではどんなものであろうか。
第二次大戦による国土の荒廃と、アメリカとソ連という二大国が世界を分断していく中、
欧州が一致団結することで戦後の荒廃からの経済復興と安全をはかろうとの動きが
生まれた。
1950年、フランス政府はジャン・モネ起草による『シューマン・プラン』を発表。独仏間の
積年の対立に終止符を打つために両国の石炭・鉄鋼産業を超国家機関の管理のもとに置き、
これに他の欧州諸国も参加するというECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)の設立を提案した。
これ以前にも、汎ヨーロッパ主義を唱える運動や欧州共同体の構想はあったが、
1952年設立のこのECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)こそが、大きく言ってEUの母体である
といってよかろう。

なぜ『欧州石炭鉄鋼共同体』であったのか。
ご存じのように、ヨーロッパの大国、フランスとドイツは、両者の国境地帯にあるアルザス・ロレーヌ
地区の帰趨をめぐり、昔から幾度も戦争を繰り返してきた。

そこが石炭と鉄鉱石の一大産地だったからである。
先述『シューマン・プラン』は、以下のような趣旨のものであった。
『ヨーロッパの他の国々が自由に参加できるひとつの機構の枠組みにおいて、フランスとドイツの
石炭および鉄鋼の生産をすべて共通の最高機関の管理下に置くことを提案する。』



欧州連合の創設を定めたマーストリヒト条約は、EUの目的について次のように規定している。
(a) 域内国境のない地域の創設、及び経済通貨統合の設立を通じて経済的・社会的発展を促進すること
(b) 共通外交・安全保障政策の実施を通じて国際舞台での主体性を確保すること
(c) 欧州市民権の導入を通じ、加盟国国民の権利・利益を守ること
(d) 司法・内務協力を発展させること
(e) 共同体の蓄積された成果の維持と、これに基づく政策や協力形態を見直すこと
 

EUは、経済統合、政治統合の推進を目指す機構である。

欧州の人々にとって、第一次、第二次の2つの世界大戦のようなものを二度と繰り返したくない!
とする悲願は、日本のように独立した島国であって、古来他国によって侵略蹂躙されたことのない
私たちにはなかなか分からないものかもしれない。

EUについて語る前に、この映像を見て欲しい。
欧州に限らず、国家と国家、また同盟国と同盟国同士などが起こす戦争というものが、
やがて世界を巻き込む巨大な不幸に陥っていく過程が、身体感覚としてわかるはずである。

サラエボで起きた一つの暗殺事件が、いかに世界に広がる戦争になって行ったか……

もうこんなことはとっくに知っているという方はいい。まだ見たことのない方、お知り合いに
若いかたがおいでの方などは、是非この映像記録をご覧いただくようお勧めください。
現在世界で起きている様々なことを語るには考えるには、私たち人類が歩んできた道を
知らないでいては本当の理解は出来ないのではないかと思います。



新・映像の世紀「第1集 第一次世界大戦 100年の悲劇はここから始まった」~NHKスペシャル~前編










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Re: んさんへ

んさん。こんばんは。

ほんとに、この状態で都知事をやりたがる人がいるのが不思議です。
小池百合子氏なぁ…どうでしょうかねえ…
そりゃ丸川珠代氏などよりははるかにましですが。><

私はもう、宇都宮健児さんだったら、手弁当で選挙応援に行きたいくらいです。
本人も出馬の気持ちはある。
だが、推薦人がいないんですね。市民団体は無論押してるけれど、市民団体
だけでは勝てないだろうからなあ。民進が別のひと立てれば、また前回の
細川氏のときと同じ三つ巴になって票が割れる。
宇都宮健児さんがいいなあ…
日弁連元会長。こんな清廉潔白な人いませんしね。度胸も知性も実力も超一流。
立派なひとですよ…
立派すぎて、民進などにはその尊さがわからず扱えないのでしょう(苦笑)。

宇都宮さん~~~。いいのになあ…

火中の栗

櫻井父の判断は正しいと思う。

自公推薦前知事の敗戦処理投手みたいなものでしょ?今回の知事選は。

いくらアイドル歌手の父親といっても世間の目はそんなに甘くないし。

逆に凡ミス一つで滅多打ち。

ここは小池百合子氏に自公の責任をきっちり果たしてもらって・・・

まあ、わしの県の知事じゃないんでぶっちゃけどうでも良いけど、国際的にも恥ずかしくない人になって欲しいね。

法的に正しいは正義じゃない!て事が理解できる人に。

Re:鍵コメさんへ

鍵コメさん。おはようございます。

あ~、良かった!^^
うんうん。
あのね。思うこと言ってくださって良かった、と私も思っています。
だって、訊ねてくださらなきゃ、私の意図は伝わらないままになっていたでしょうし、
くすぶりを残す。
これからもね、いつだって、『あたしはこう思うよ』ということ、言ってくださいね。
私が気付かずにいることきっと多いはずだし、書き方がまずくて真の意図が伝わって
いないこともあろうかと思う。
指摘していただいて、考えを深化していく方が好ましいですから。^^
こちらこそお気持ちうれちい。ありがとう~~~!

この映像でね、特に見て欲しいのは、あの広大なヨーロッパの大地に掘られた
塹壕の跡です。ナイフの傷跡のように、西部戦線に沿って延々700キロも延びるという…
それは欧州の人々にとっての大きな心の傷だったろうと思います。同時に、この美しい
地球にとっての傷でもあった。
この、戦争が人々の心と大地に残す傷を知らなければ、EUというものが欧州のひとにとって
どういうものであるか、それは一つの人類の『悲願』である、ということが、ほんとうには
伝わらないのではないか、そう思ってこの映像載せました。
無論、これは欧州にとっての、ということであり、ここから洩れている、欠落している
アフリカやアジア、中・南米などへの視点の致命的な欠如、ということは、一時
脇に置いておいて、という前提がありますが。
そして、また、そう。編集する側の恣意、ということへも。腹は立てども。

映像が持つ力はすごいですよね。

こういうものを良く残してくれたなぁ、と思う。
イギリス、フランスなどのすごいところはこれですよね。
アメリカの公文書館などもそうだ。
悪いこともいっぱいいっぱいしているのだけれども、その一方で『大事な何か』
ということもすごくわかっている…
記録を残すということ、人類の膨大な知的遺産を大事にするということ…

NHKはね、内部にもし良心的な人々が残っているとしたら、相当な精神的
圧迫の中にいるでしょうね。
籾井のNHKは大嫌いだけれども、少しでも現場に良心的な人々が残っているのなら、
私はまだNHKをつぶしてしまいたくはないと思っています。
私もかつてのNHKのドキュメンタリー群が好きで。
でもあれも、NHKの外部団体が制作してることが多かったんじゃないかな。
NHKエンタープライズとか。
それさえ追われた人々の話も聞きます。
いつか、籾井氏のもみ消しの暴露本も出るかも、ですよ。^^
籾井氏の下ではなかったけれど、NHKが明らかにおかしくなって行ったあの原発報道、
などに関しては既に出てるんじゃないかな。
会長任期は来年1月まで。今朝も経営委員にJR九州の誰が、とやらいう小さな記事が
出てましたね。会長人事。安倍政権下である限り、あまり大差のない人物がまた
おさまるんだろうなあ…

それでもね。現場でがんばっている人もいるだろう。
汚泥の中ででも、一粒の宝石のような番組を作って欲しいですね。

さて。このEUの記事仕上げなくっちゃ!植木枝盛も中断したままだし。><
また読んでくださいね~~~
ありがとう~~~♪

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Re: んさんへ

んさん。こんばんは。

> 「どうしたものかのぅ・・・」みたいな?

ほんと。みんなが茫然自失、している感じですね。

> 離脱派の「マニフェストが嘘だらけ」だったとも言ってますね。

まあ、国民投票もそうですが、選挙もそんなもんでしょう!
選挙期間中は、どの党も美味しいことしか言わない。だからみんな似たような
アピールになっちゃう。
大事なのは、その党、その候補者などが、普段どういう政治姿勢をもっているか
どんな発言をしているか、ですよね。
国民は、キャンペーン中だけの美辞麗句に騙されない知恵を身につけないと、ですね。

> あ・・・日本の現政権も嘘吐きというなら負けてないか、戦争法の制定なんて耳かき1杯くらい(取り説の隅っこに微小表示的な)街頭演説じゃ聞こえの良いアベノミクス騙ってたよね。

そうそう。『言わないこと』『隠そうとしていること』にもしっかり目を
向けたいですね。特にこの政権は、『ほんとうの争点隠し』が巧妙だからなあ!

んさん、ありがとうございます。^^

Re:ご婦人の鍵コメさんへ

鍵コメさん。こんばんは。

う~~ん…実はね、私もすごく迷ったんですよ。
鍵コメさんが抱かれた異和感とまさに同じものを私も抱きました。
そう。意図を感じる編集ですよね。
私は、前の『映像の世紀』が昔のだったので、これも制作年代が少し古いのかと
思ってたんですが、調べてみましたら、ご指摘の通り、モミイ後でした!
なるほどね~~~……迂闊でした!

きっとね。鍵コメさんは、猛烈にひっかかられるだろうな、と思ってました。
ご指摘の人物についてのこの編集は、ほんとにひどい。
アジア方面のことへの言及もね、おっしゃる通りです。意図を感じますね。
はっきり言えば、日本軍の罪について。

私も、自分の中で秤にかけてみたんですよ。これを見て変にインプリントされて
しまう個所もあるだろうと。
載せるべきかどうか迷いつつなお載せたのは、壮大な人類の愚かさを見て欲しかったからです。
およそのことは歴史の時間に習っても、それを映像で見るのは、やはりインパクトが違う。
ここに出てくるような名の聞えた人物だけでなく、名などない、ごくそこらにいる
ひとりひとりの『あなた』や『私』が、こうやって歴史を作っていくのだということを
実感として皆さんに掴んで欲しかった、という気持ちがあったからです。
例えば冒頭に近いシーンで、自ら率先して志願して、戦地に送られていく途中の
駅と思しき所で、ふざけて小躍りしている少年がいる。
まだ少年としか言いようのない若者たちの顔顔顔…。
そうして、そのひとりひとりの『生』が、いかに簡単におそらく奪われたかということ。

逆に言えば、ここに出てくるような政治家や有名人たちが、一人一人人格的に
優れて立派だったわけではないかもしれない。ごく普通の私たちと同じように、
時に迷い、時に逡巡した揚句に、大きな取り返しのつかぬ過ちを犯す『愚かで弱い存在』
でもあるということを知っていた方がいいのではないかと思いました。

そうしたひとりひとりの意思や決定の総和が『歴史』となるということ…
今、イギリスで起こっていることがそうです。
アメリカで今進行している選択もそうです。
今、日本で私たちがもうすぐ下そうとしている判断がそうです。
後になって(イギリスの場合、翌日には既に後悔している人がいる!)

『あの時、私たちはどうしてあのような選択をしたのだろう!』と後悔しても遅い。
今、ここに生きている自分、名もない市井の民である自分、
それが下すちっぽけな判断など、何も世界の大勢とは関係ない…そう思って
ごく気軽に下す判断が…、あるいは無作為、あるいは無行動が…、
どのような重大な結果をもたらすか、ということに、私たちは普通、あまりにも鈍感だ。

そのことをね、この国民投票シリーズで書いておきたかったのです。

今、世界は大きく、とても大きくゆっくりと旋回している気がします。
どこに行くか、誰もわからない。
どこで、『ガチャン!』とその旋回が止まるかも誰にもわからない。
でも、せめてね、一回こっきりしかない人生を、大事にしてほしい。
この映像の中でね、無名の『誰でもない誰か』として、実に多くの人々の
生の一瞬が切り取られて、こうして映像に残った。こちらを見上げている眼、眼…
そのうちの何割が命を全うできたのだろう!

今の私たちの生の一瞬一瞬も、いつかこうやって記録に残るのだろう…

これは『壮大な、人間の愚かさの記録』だと思います…。
だからね。中身には問題がたくさんあったけれど、それでも多くのひとに
見て欲しいと思いました。
鍵コメさんのお気持ちはすごくよくわかっています。これだけは見逃して頂戴。^^

率直に書いてくださってうれしかったです。^^






そのことを伝えたくて、これを載せました。

Re:殿方の鍵コメさんへ

鍵コメさん。こんばんは。

ヒトラーは、それほどの支持を得るほど、結構いい政策を実行してるんですね。
失業率はV字回復。他にも、国民に希望を取り戻させるような政策を。
戦争に負けた国民のプライドをくすぐるような方法を知っていましたね。
国民投票の数値。あり得ない数字ですよね。

とにかく、一人の人間に権力が集中することには、ほんと用心しなくては。
日本もなんとなくそうなりつつあります……。
国会もそうで、衆参両院ともにあまり与党が強くなりすぎると、もう立法府と
してのチェック機能が働かなくなってしまう。
せめて参院は、野党が強いくらいがいいのだと思います。

さあ…日本の国民はどんな判断を下すのでしょうか…。

いろいろ教えてくださってありがとうございます。^^
助かります。


400万人以上の

「やっぱりNO!」だって・・・

「どうしたものかのぅ・・・」みたいな?

離脱派の「マニフェストが嘘だらけ」だったとも言ってますね。

あ・・・日本の現政権も嘘吐きというなら負けてないか、戦争法の制定なんて耳かき1杯くらい(取り説の隅っこに微小表示的な)街頭演説じゃ聞こえの良いアベノミクス騙ってたよね。

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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

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