『Stay Gold』


いつも夏のこの季節になると、思いだして見たくなる映画というものがあります。
それは、少年の日の鮮やかな思い出を描いた映画。
たとえば、『スタンドバイミー』や古くは『エデンの東』など。
だって、夏という季節は、青春の象徴そのものですものね。

その中でも、私が特に好きなのが、この映画です。
『アウトサイダー』。
1983年。アメリカ。フランシス・フォード・コッポラ監督作品。

見たことのない若い方は是非。
後の大スターとなる人々が、ここに集結している、と言っていいくらい、
大勢のスターたちの若き日の姿を見ることができます。

C・トーマス・ハウエル、マット・ディロン、ラルフ・マッチオ、
パトリック・スウェイジ、ロブ・ロウ、エミリオ・エステベス、
トム・クルーズ、レイフ・ギャレット、トム・ウェイツ、
ソフィア・コッポラ…
そしてヒロインは、私の好きなダイアン・レイン…
凄い顔ぶれでしょう。

ストーリーは、シェークスピアの『ロミオとジュリエット』が下書きになっているのでしょうか。
だから、かの有名な『ウエストサイドストーリー』にも似ています。
オクラホマのダラス。町の貧困層の若者のグループ『グリース』と富裕層の若者の
グループ『ソッシュ』が対立を続け、ある夜決定的な戦いになってしまいます。
そうした中で、グリースの一人が死に、一人は警察に追われる身となり、
やけになった果てに意味もない強盗を犯し、警官に銃殺されてしまう…、
そのなかで育まれる恋…
といったような話です。

愚かで軽はずみで衝動的な若者たち。
でも、どうしようもなく切なく、皆がきらきら輝いている…
時は否応なしに過ぎ、若者はその輝きをいつか失っていきます。

ロバート・フロストの詩が象徴的に使われています。

ロバート・フロスト(Robert Frost,1874-1963)

"Nothing gold can stay"

Nature's first green is gold,
Her hardest hue to hold.
Her early leaf's a flower;
But only so an hour.
Then leaf subsides to leaf.
So Eden sank to grief,
So dawn goes down to day.
Nothing gold can stay.

萌えいずる緑は黄金
うつろい易き色よ
萌えいずる葉は花
それも一瞬
やがて葉は葉に戻り  
エデンは悲しみに沈み
暁は今日に変わる
黄金のままではいられない (訳者不明) 


青春の日は移ろいやすくいつか過ぎていく。
だけど、友よ。いつまでも少年のこころを失わないで。

火事になった教会に飛び込んで人助けをして大火傷を負った
グリース団の少年が、親友に最後に残す言葉です。

STAY GOLD.
いつまでも金色のままでいて。








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テーマ : 思うこと
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Re: ららさんへ

ロバート・フロストの詩。いいですよね。
『大草原の少女ローラ』シリーズや赤毛のアンなどで、よく大人も
冬の夜の集まりなどで詩を暗唱したり、朗読して聴かせたり、
というシーンがありますが、韻律が綺麗なのは、そうやって声に出して読むことを
考えて書くからなのかもしれませんね。

日本の詩も勿論、七五調など、リズムを考えて書かれるものもありましたけれど、
やはり、字面の美しさが第一に来るような気がします。
山村暮鳥の『風景』の『いちめんのなのはな』の詩などは、本当に
視覚的な詩ですよね。白秋の詩はすぐ歌になりそうなくらいリズムもいいけれど、
使ってある文字の絢爛が、やはり最初に目に飛び込んできます。

このフロストの詩を読みながら、私はららさんの写真を想い浮かべていました。
夜明けの美しさをじっと捉えた写真、いつも感動しながら見させていただいているから。
暁が今日に変わっていく瞬間の、あわいの美しさを、ららさんはよくご存じだから。

一日は終わっても、また必ず朝はやってきてくれる…
それをいつもららさんのところで確認させてもらっています。
天体の運行…何も欲を抱かない生きものたちの無心の美しい姿…
いつも勇気を貰えます。

感動する心が、ひとをゴールドのままにとどめてくれるのでしょうね。
そういった意味で、もう一度、皆さんにStay Gold.と言いたいです。
勿論自分自身にも。

ららさん。ありがとう。

No title

ロバート・フロストの詩
とてもステキです。英語のままで読むリズムも好きだし
この訳もまた素敵
すべてが金色に染まる夜明けの瞬間は
ほんとうに夢のような一瞬
確かに青春のよう・・・
でもそう言ってしまうと過去の思い出になってしまうから
明日の金色の世界を夢見るように
感動で心が金色に染まる瞬間を未来に夢見たいです(*^_^*)
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彼岸花さん

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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

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