『一叢の草』

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私の好きな草叢がある。

もう、30年近くも、この草むらは川べりのこの道にある。

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ジャノヒゲという植物の茂みである。
昔からここを通るたび、「ああ!あなたのお髪(おぐし)のよう!」と私は思ってしまう。
両手を差し入れて、くしゃくしゃとかき乱したくなってしまう。
『あなた』は、架空の青年であったり、想像の恋人であったりする。

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人が来たりて去り

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人がまた来たりて 去っていく。
誰もこんな草叢に目をとめない。


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雲が湧き、雲もまた流れて
誰もいなくなった。

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しかしジャノヒゲの草叢には友がいる。
風草という名の友。
二人並んで、風を受け、風を孕み、静かに風が通り過ぎていくに任せる。


さて、と。
私もこんなT字路の坂下で不審な旅人のように立ち止まっていないで

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金色味を帯びてきた光の中を帰ろうか。
白い雲が束の間、金色の光をさえぎって通り過ぎていく。
道端のチカラシバもすっかり秋の色。

ねえ、ちょっと。
あたしたち。ロード・ムービーの風景みたいじゃなくって?
そう、青い空や白い雲、2基の街灯やその影、傾いて駐車してあるワゴン車などが
うなづきあいながら自惚れる。







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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Re: れんげちゃんへ

フフフ~ん。じつは一昨日、中覗いて見た(笑)。
通る人が横目で胡散臭げに見ていようがお構いなし(笑)。
ジャノヒゲと似た植物で、『ヤブラン』というのがあって、それと区別がつかない。
決定的に違うのは花と実なんだけど、花の時期はいつも見損ねてる。
だから、実で確かめようと、ごそごそ葉っぱをかき分けて中覗いたの。
ヤブランなら、今は緑でも12月頃は黒くなる。ジャノヒゲはほんっとに綺麗な
ブルーになるの。今、ちっとでもそんな色に変わりかけてるのないかな、と思って。

そしたら、なぜか、殆ど実が無くなってた。鳥が食べるのかなあ。
実の落ちた後の茎だけになってるのばかり。残ってても緑色のが一個くらいついてるだけ。
12月ごろまた、僅かに残っている実の色を確かめに、草むらをかき分けに行ってみます(笑)。

あのね。なんだか動いてる気がするの。
昔はもっと端っこにあったような気がするんですよね~。
だんだん道の真中の方に移動しているような。太陽を求めて新しい葉が出てくるわけだから
それもありかも。どうでも一カ月1ミリメートルくらいは動いてるかも。
20年経てば24センチ移動したことになる。たいしたもんだ!(笑)。

No title

フフフ~ん♪ この中はどうなってるんだろ・・・。
実は夜中に少しずつ動いてたりしないかな・・・。しないな。(笑)

Re: ノートさんへ

ノートさん。こんばんは。

妖怪ですか…。そんなふうに見えるかな。
確かに、まわりは皆、舗装されてますね。
どうしてここにこんなに茂ったのか、私がここに引っ越して来た時には
すでにあったような…。
もう30年近くここに生きていると思うのです。

ほんとにすごいパワーを持っているのかもしれません。

でも、私はひたすらこの青々とした美しさに魅かれて。
いつまでもここにいてくれたらいいな、と思っています。

ありがとうございます。

存在感

ごめんなさい。
私には妖怪にしか見えません。
ただ人間にも誰にも危害を加えない、なにもしない、ただそこにいるだけの妖怪。
名前は――思いつきません……

ともあれ、妙な存在感を感じます。
まわりは舗装されているようですから、なにかいわれがありそうな。

青年の髪と謎の妖怪。
うう、センスが無いです……


でも、何か物語が始まりそうな写真だと思います。

Re: 手帳さんへ

手帳さん。ありがとう。
手帳さんはなんだか私のことよく掴んでくださってて。
はい。私、ふだんはごくごく真面目です。下品な2文字がつくくらい。
昔、口の悪い次姉によく、あんたは競技用の馬みたいだ、と言われました。
よそ見をしないように、顔の両側に当てものをされている馬。
脇目もふらずにまっすぐ歩く(笑)。

でも、こころの中じゃ、楽しいこと面白いことは大好きなんです。
それも、自分のつぼにはまること嵌まらないことは極めてはっきりしていて、
そういうものに出会えると、も~う、嬉しい(笑)。
ひとり、こころの中で遊びます。

この草むらもね、他のところじゃない、川の土手道とそこに上がる坂が
Tの字に交わるちょうどそこに、何年も何年もいるの。
誰も、目をあらためて止めもしないんだけど、そこだけは誰も手を出さない。
なにか結界でもあるかのように。
だから、手帳さんが、水仙などの芽が角ぐむとき、そこがなにか明るいような、
まるで結界があるような、とおっしゃる気持ち、すごくよくわかるの。
何かネ~、エネルギーがあるのよ。そしてネ、美しいの。
だから、ここを通るとき、いつも嬉しい。

手帳さん、ありがとう! 

Re: waravinoさんへ

waravinoさん。ありがとうございます。
写真で戯れをしてみました。

この、ジャノヒゲの茂み。本当になにかふしぎなほど、ここに
長くいるんです(笑)。『ある』ではなく『いる』。
川べりの土手の道と、そこに上る坂が、T字形に交わるところに。
この川べりの土手は、うるさいくらいにしょっちゅう、市が草刈りをするのですが、
なぜかこの茂みは、誰も手をつけない。
誰の庭にあるというわけでもなく、ただそこに昔から生えていて、
ほんのわずかずつですが、だんだん茂みが深く大きくなっていっています。
冬も青々とした色を見せ、今年の夏のような日照りにも一向めげない。
いつも生き生きと青々と美しいのです。
長く戸外にあるのだから、埃をかぶって薄汚れていてもよさそうなのに、
いつもつやつやと綺麗なのです。永遠の青年の髪のように。

ね。私が大事に思う気持ちがおわかりいただけますでしょう。
ここを通るたびに、「こんにちは。今日もすてきよ。」と
言ってやりたくなります。
でも多分、ここを通りながらそんなことを考えているのは私だけ。(かな)

ほんと。彼はどこかの星からの生命体かも知れませんね。

写真で作った絵本、と言っていただいて嬉しいです。

No title

彼岸花さんて面白いですね。
実際のリアル彼岸花さんはきちんと真面目な方なんでしょうけど
“心がよく遊ぶ人、遊び人”だなって思います。
大きくなった遊び人ってたくさんいるのかしら?
通り過ぎる人も実は遊び心を隠しているのかしら等考えてみたりして。
多分少ない気がします。故に彼岸花さんは希少種です!


こんばんわ^^

こんもりとした草叢。こうして切り取ると。
「不思議なモノ」に思えますね。

まるで生き物のような(生き物には違いないけども)
宇宙からの生命体のような気がしてくるから面白い。

背景の青い空が余計。
そう思わせるのかもしれないなぁ。
前の記事もそうだったんですが。
写真で作った絵本のような?感じを受けましたよ。

なかなかやりますね。彼岸花さんw
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彼岸花さん

Author:彼岸花さん
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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
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