『岩手県葛巻町』

さしたる産業もない、やませが吹く村は、米作にも向かなかった。
たびかさなる冷害や地震被害。
国の指導に従って、一生懸命荒れ地を開墾し米を作っていると、国の方針として
減反政策が言い渡される。それでは、と、国が薦める『ビート』を作り始めると、
製糖会社がつぶれてだめになる。
酪農が軌道に乗り始めたと思ったら、そこに突然一大石油備蓄基地構想が湧きあがり、
国と県の方針で、土地の買い占めが始まる。
お金をもらって、農業を捨て、村を去る者たち・・・・
ところが、オイルショックでその計画も頓挫。
そこに降って湧いたのが、ここを、ウラン濃縮工場や、低レベル放射性廃棄物の保管場、
核燃料再生工場など、核燃料サイクルの拠点にしようとする計画であった。

青森県六ケ所村…

出稼ぎするしかない貧しい村に、巨額のお金が下りてくる…!
昨日アップしたビデオで、村の豊かさの一例をご覧いただけただろう。
…私は六ヶ所村の人々を批難しているのではない。ただ、残念でせつない。

その対極になるような町のことを、テレビでやっていた。
岩手県葛巻町。
風力発電、太陽光発電、林業から生まれた間伐材や樹皮などを加工したペレット、
牧畜業からでてくる牛の糞からメタンガスを取りだす…
自然エネルギーの展示場とも言われるようになり、全国から見学者が
ひきもきらずに訪れる町。

まあ、映像をご覧ください。
6代にわたる町長たちの話にはちょっと感動します。
昭和30年代から、この小さな町の町長たちは、皆先見性をもって
エネルギーの問題を考え、実践してきた。
なんと賢い町長たち!!!

選挙広報の板や曲がったガードレールなどを再利用した牛舎。
六ヶ所村の、巨額の交付金で建てた、搾乳は無論、牛のブラッシングまで
オートメ化された清潔な牛舎とは大違いに、質素である。
でも、ここで育てられている牛達は幸せだな…。まあ、私の勝手な思い込みだけれど。
でも、やはり、たぶんそうだ。だって、ここには飼い主と牛との触れ合いがより多いもの。
牛は賢いですからね。

思い起こすのは、福島の強制的避難区域の牛たち。繋がれたまま飢えて死んで、
放されたものも、水を飲むためか側溝に落ちたままそこから上がれずに死んで…。
原発事故で命を奪われ、健康を脅かされるものは、人間だけではない。
家畜も、犬や猫も、農産物や、一見何ごともないように茂る草木だって。

岩手県葛巻町。
ここは自然エネルギーを選択した町である。
無論、問題はたくさんある。風力発電で余剰電気をたくさん作り出しても、
電力会社が買い取りをしてくれなければ、何もならない。
故障もあるだろうし、バイオマスも、いずれのエネルギーも小規模である。
でも、町レベル市レベルでも、最初はいいじゃないか。

日本人は優秀である。技術的なことはきっと解決していく。
日本に足りないのは、勇気である。
自然エネルギーへのシフトの大きな障害になっている、電力会社の独占。
これをやめさせることだ。送電・発電を分離すること。自然エネルギーによる発電の、
全量固定価格買い取りを実現させること。

そうして、思いきって踏み出すことだ。

六ヶ所村と葛巻町と…。





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Re: 葉っぱさんへ

twitter で見ます。福島やホットスポットのお母さんたち。
子どもをここで育てていいのか、迷ってる。避難しようとする。
すると、それまで仲のよかったお母さん仲間が引いていく、というんですね。
お嫁さんが、子どもを連れて避難しようとすると、お舅さん、姑さんから
激しく怒られたとか…。
今度のセシウムに汚染された牛肉を出荷してしまった畜産家…。
収束作業中に脳梗塞を起こして亡くなった原発下請け作業員に
東電も東芝も、見舞金や弔慰金さえ出していないという…
奥さんは外国の方。夫だけを頼りにして生きていた。
裁判を起こしたが、たぶん彼の死因と原発での作業の因果関係はないと
いう判決が出るでしょう。4次下請けでは労災さえどうなっているのか…。

…みんなみんな、背負わなくていい罪悪感や悲しみを背負ってしまった。

それなのに、被害に遭った人々がお互いを縛り、被害に遭った人を、被害に遭ってない人々が
責める。どこにも行き場がなく、どこに訴えたらいいかもわからない。
…そうしてそのうちあきらめてしまう…。

これこそ東電や政府の思うつぼですね。ほとぼりが冷めるのを待っているとしか思えない。

原発立地に積極的に賛成してきた人びと…今は、じいっと息をひそめて嵐が
通り過ぎるのを待っているんだろうなあ。
でも、そういう人も、原発をまずいと思ったら、勇気を出して欲しいなあ。
お金もらったから、それを責められているようでつらいから、ますます
電力会社側に気持ちが接近していく、それはやめてほしいですよね。

人は間違った!と思えば、ただせばいい。
原発容認派の人々…仕方なく受け入れている人がたくさんたくさんいると思う。
こういう方にこそ、話しかけて、くびきから解き放れられるよう、
柔らかで懐の広い脱原発運動が必要ですね。

葉っぱさん、バナーまた、お借りしています♪
ありがとうございます♪

No title

v-22今一番必要なのは、原発の被害にあった人たちが勇気を持って、Noということでしょう
お金をもらったから言いにくい、なんて人もいましたっけ
でも、被害にあったからこそ言える、これが大事なんだけどな・・・

Re: NANTEIさんへ

NANTEI さん、こんにちは。

私も体は元気ですが、こころはどうかわかりません。^^
私も社会にそっぽを向きたい気分です(笑)。
ものすごく口汚く悪態をつきたい気分(爆)。

それにしても、NANTEIさんのお子様たちはしっかりしておいでで
頼もしい限りですね。そういう若い方々がいらっしゃると思えば、
私もまた、むくむくと起き上ろうかな、とも思えてきます。
気力が充実しているときと、捨てばちムードの間を行ったり来たり。
…単に食べ足りないだけかな(笑)。

誰かアイスクリーム買って来て頂戴!
…誰もいないわね(笑)

畑仕事、時々日陰で涼みつつ、なさってくださいね。
奥さまの花壇の花は、私の理想の、夏の花壇の花々です~♪

ご訪問、ありがとうございます。

おはようございます。

とうとう梅雨明けですね。
元気ですか?
私は体は元気です(^^。
心は・・・どうかわかりません。

しばらく社会からそっぽを向きたいとも思いますが、子供たちが赦してくれません(あはは)。
私はこれから炎天下の雑草取りです。

Re: hasutamaさんへ

hasutamaさん、おはようございます。

武谷三男さん、ちゃんと読んでいっておいでなのですね。
私は最初の30ページくらいで挫折(笑)。だめだなあ。

『政治の中央集権と中央集権的な独占資本とが融合するのは明らかだ』
ほんとに、これ、まさに今の状況ですね。と言うよりは、武谷三男さんが
お書きになった頃から、その状況が変わっていない、ということかもしれませんね。
もう、50年近くも前に、そういう発言をなさっていたその先見性。
資本主義はもう限界にきている、と言う人もいます。
少なくとも、アメリカ型の資本主義は、本当にそんな感じですね。
日本も、アメリカを追いかけて、とりわけ、小泉政権でなされた政策で
日本もアメリカのように、貧富の差が拡大し、富の一極集中、貧困層の拡大、中流層の下流層化、
ものづくりの崩壊、など、いろいろな問題が出てきてしまいました。
しっかりしていた国民健康保険などの制度も、アメリカのようにならないといいけれど。

でも、これはなにも今に始まったことではなく、マルクスが資本論を書いたのは、
そう言うことがそのころすでに目に余るものがあったからでしょうから、
少しも世界はよくなっていない、変わっていない、と言えるのではないかと思います。

ただ…決定的に変わったことがあって、私はそれは、『ジャーナリズムの死』という
ことなのではないかと思っているのです。
ファッショ的な政権や、独占資本による富の集中や、政治家の腐敗、などということは
昔からあったけれど、ジャーナリストに強いこころざしがあって、
世の中の不正や腐敗を鋭く追及する力、まさに『ペンは剣よりも強し』というところが
あったと思います。
今は、ジャーナリストがサラリーマン化して、批判精神や客観的視点や
独自の調査力や、そうした力の失せている。そうしたマスコミを、政治家や大企業が取りこんでいった。
というよりは、マスコミが、大企業や政治家の意を汲むようになったいった、という方が近いかな。

今回の原発報道を見ていると、全くひどかったですものね。いまだにそう。
保安院の記者会見などでも、鋭い切り込みをかけるのはフリーのひとばかり。
大新聞、大手のテレビ局の記者はおとなしかったですねえ。
東電、という独占資本、独占企業のやりたい放題を、国、マスコミ、学界あげて許してきたんですね。
東電王国、という感じ。

『この独占資本の横暴にブレーキをかけ、市民が人権を守るための基本は、
住民の自治意識の確立、自治体がしっかりしていることで、それがさらに、
官僚主義に対するチェックになる・・』
…これがね、大事ですね。そういう市民を育てるのは、マスコミとか勉強なんですけれど、
日本は豊かな時代が続いて、市民の危機意識がなまくらになっていたかも。
でも、今度の大震災、そして原発事故で、政治に任せていられない!という
意識が生まれて。それが今、大きな力として盛り上がりつつある気がします。
マスコミの論調も、そういった市民意識の変化を受けて、変わってきている。
やはり、国民一人一人が、自分の頭でものを考えていく、そして間違ったこと
おかしなことには声を上げていく、ということがすごく大事だなあ、と思います。

こういう大災害のとき、人任せ、国任せでいると、そういう弱った心情に、
ファッショ的なものはつけ込みやすい。それには気をつけないと、と思います。
原発のことはもう聞きたくない、考えたくない、…そういった心情は
さらに悪いものを呼び込む気がします。

そう考えるのでなく、ほんとに、発想を変えること、思いきって一歩を踏み出してみること
ですよね。自分で、自分たちのところで出来ることをやって行く。
それがいずれ、大きな大きな力になると思います。
今は、黙りこむときでない、じっと様子を見ているときでない・・・!

ほんとは、あまり動くのが、外に出るのが嫌いな私。でも、そう思って、
今、いろいろ言ったり、デモに行ったりしているの。
hasutamaさんがこうして、同志でいてくださって、とっても心強いのよ。
これからもいろいろ教えあいっこしましょうね?^^

ありがとうございます♪


人権意識を持った市民運動、自治体の強化によって

自治意識♪

こんにちわ!

武谷さんの本を何冊か買ったのに、なかなか読めないままですが、動画を拝見していたら、彼が書いてくれていた重要なことを思いだいました

経済が成長し資本が大きくなると、いつかは独占的な資本の横暴に行き着くことになる その結果、政治の中央集権と中央集権的な独占資本とが融合するのは明らかだと これそのまま、今の状況ですよね! そして、この独占資本の横暴にブレーキをかけ、市民が人権を守るための基本は、住民の自治意識の確立、自治体がしっかりしていることで、それがさらに、官僚主義に対するチェックになる・・と(今、本を見て確認)のことでした でも今は、官僚主義、新ファッショ体制(←あまりよくわからない)により、自治体の破壊が行われてきたのだそうです だからこそ、人権意識を持った市民運動、自治体の強化によって、闘う必要があるようです う~ん、今原発推進と闘う力となっているものは、まさにそういったものですよね!

人権意識って何だろう?と考えると、自分の幸福に必要な条件をみずから大切に出来る気持ちかなと思います それが自治意識とつながることが、資本の大きな力に対抗するもっとも有効な方法だとは、なんてわくわくする話♪と、思います この映像は、その見本のような自治体ですね!

自分の住んでいるところのことを考えると・・「お上の言うことを聞いていればいい」的な考えがすごくあって、自分の考えを持つことさえ煙たがられる気がします それが主婦やお母さん同士の発想の中にまであるしな~

でもでも!この映像に励まされ、案外、ちょっとした考えの転換さえ出来れば、未来を大きく変える可能性があるのだという希望を膨らませることが出来ました

彼岸花さん、いつも有難うございます!
プロフィール

彼岸花さん

Author:彼岸花さん
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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/pekai/signup.html
国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/donate/?grid=header02
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