『基本にかえって考える』 其の一

日本がTPPに参加する、ということに関し、アメリカ、という国のことが
もしなければ、私もさほど反対していないかもしれない。
しかし、このTPP。ご存じのとおり、ほぼ日米間の問題である。

アメリカ、という国は表裏の顔が極めて違う。
アメリカ人と言えば、フランクで、明るくて親切で…、というイメージがある。
実際、一人一人のアメリカの方はそんな人が多いのであろう。
…しかし、アメリカ合衆国という、一つの国家としてみた場合は、
だいぶその印象は異なってくる。
先の記事でも書いたが、アメリカという国の成立の歴史を見てくると、
そこには数々の暗部がある。
アメリカに移住した開拓民にとっては、アメリカは夢の国、
フロンティア・スピリットさえあれば、でっかい富をつかみ取ることもできる夢の国であった。
しかし、彼らに住む地を奪われたインディアンたちにとっては、彼らは簒奪者であった。
この構図は、アメリカという国のその後の歩みの中でもずうっとそのやり口において、
精神の構造において続いているように私は思うのである。

『進歩は善。努力した者が勝つ。敗者は能力がなかった、あるいは努力が足りなかったのである』
…そういう考え方、生き方…。

そうやってアメリカはこれまで突き進んできて、世界一の大国になった。
軍事的にだけでなく、アメリカの経済戦略というものは、知れば知るほど
そら恐ろしくなるようなところがある。
アメリカは現在だけを見ているのではない、5年後、10年後、30年後…と、
あらゆる分野で先を見越して、国のかじ取りを行っている。

それに比し、日本の政治には未来への展望というものがいつの時代も欠けている。
政治家は、国のためというよりは、おのれが次の選挙で勝つこと、党利党略しか
考えていないように見える。この一年の政治家の動きを見ていると、
この国には政治、などというものは育っていなかったんじゃなかろうか
とさえ思えて絶望的な気分になってくる。
未来への展望がないから、なにごとが起きても、場当たり的な対策しかできないことになる。
あちらの顔色を読み、こちらで作り笑いをし、そして嘘をつく。
そんな日本の政治家が、TPPに加入して、したたかなアメリカに
ちゃんと太刀打ち出来ようか。出来るとは到底思えないのである。

私は今、TPPの記事ばかり書いて、原発のことを忘れたように見えるかもしれないが、
私の中では、原発もTPPも、その他の多くの重大問題も、みな、根っこのところで
繋がっている。
それは、人間は、アメリカの経済戦略が象徴しているような、このままの、
成長神話、『進歩はいいことだ。努力したものが勝つ。今、敗者となっているものは、
努力が足りなかったのである。それは自己の責任である』というような
ものの見方、生き方への疑問と反感である。

自由経済、グローバリズム、と言えば聞こえは極めていいけれど、
それは、強者が弱者から、さらに奪う、という構図とほぼイコールだとしか、
私には思えないのである。

10月26日(水)のロイター配信情報によれば、

10月25日、米議会予算局は、人口の1%とされる最富裕層の収入が、
1979─2007年の30年間にほぼ3倍になったと発表したそうである。これは他の所得層の
収入伸び率ペースをはるかに上回るもの。正確に言えば、275%の伸び。
 2番目の高収入層(人口の19%)の収入の伸び率は65%、中間所得層(同60%)
は40%。
最低所得層(同20%)は何と18%にとどまった。
30年間でわずかに18%である。
金持ちはさらにさらに豊かになって行っている、というこの構図!

今、ニューヨークに始まってアメリカ各地に飛び火している、経済格差是正を求める
抗議運動。これは、アメリカ型の自由経済とグローバリズムが、国民を
幸福にするものではない、ということを示す、象徴的な事象である。
大学院を出ても働き口がない…
今まで自分は中流階級だと思っていたが、娘が難病にかかってしまった、
アメリカには国民の皆健康保険制度はない。
医療費がかさんで、気がついたらあっという間に貧困層に転落していた……

国民のわずか1%が、アメリカの金融資産の20%を保有しているとも
言われる不公平。
私などの世代のものには、アメリカはかつて、本当に豊かさというものを具現化した
夢の国であった。大金持ち、というわけでないのに、中流階級のその生活の豊かさは
映像や本で見ると、ほんとに憧れの対象であった。(ただし、白人社会に限って、
ということは、子供の私は知らなかった)

それが今、格差は広がり、中流層が貧困層に転落して、低所得層が広がり、
それが、今回の、全米各地に広がりつつある99%による運動の、
背景となっている。

リーマンショックの際に明らかになった、金融ゲームで大もうけをした
富裕層や大会社の傲慢。それは、今も変わらず続いており、それは日本においても
事情はまったく同じである。
あれだけの悲惨な大事故を引き起こし、日本全体、いや、世界に迷惑をかけた東京電力の
前の社長は、放射線量の高い福島で子供を育てたくなくても経済的理由から
福島に居続けるしかなく、我が子に対し申しわけないと涙する母親の嘆きを尻目に、
5億とも6億とも言われる退職金をもらって、『円満に』退職なさる。
同義的矛盾を感じませんか、という質問に、「私にも老後がありますから」と答えたそうだ。

持てるものがさらに大もうけをする。貧しいものはさらに奪われる…
私がいつも怒っているのは、この構図に対してである。
何も、原発問題や、TPPに限らないのだ。

それではあなたは、人類の発展というものを根本的に否定するのか。
原子力発電は、人間に夢を与え、庶民の暮らしも豊か快適にしてきてくれたじゃないか
(高々発電エネルギーの多くても30%を賄っただけで?)
TPPは、日本にとってもビッグ・チャンスなのだ(大企業にとっての?)……

私は、いまのような形態での発展はもういい!と考えている。
金持ちのところにますます富が集中していくような、弱者がどんどん増え、
『自己責任』という非情な言葉のもとに、切り捨てられていくような、
そんな形の発展はもう、いい!と考えている。

今朝の『サンデーモーニング』でちらっと聞いた数字。
先進国の今のような豊かな生活を、地球上の人類が皆今後も続けて行こうと
すると、地球は2.6個いる、と、カナダのシンクタンクが計算したそうだ。
私の感覚では、もっともっといるだろう、と思うのだがな。
一国内での貧困格差もそうだが、今の世界にはどうしようもない、南北格差、…
北半球におおむねある先進国は、さらに富を求めて発展し、概ね南半球にある
開発途上国は、政情も不安定で、飢餓にあえぐ人々が大勢いるという構図がある。
おそらくこの構図は、20年30年経っても、そう変わりはしないであろう。
それを見越しての、2.6個という数字であって、もし南半球、アフリカ諸国などが
日本や欧米諸国と同じような発展を遂げたいと、資源をじゃんじゃん使うように
なったら、とても、地球があと2.6個あったくらいでは足るまい。
先進国自身も、これからも湯水のように石油資源やウランや、レアメタルやを
使い続けるつもりなのだから。
…そうした我々が、あとから、繁栄と資源を求めて這いあがって来ようとする者に、
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』のカンダタのように、
「おまえたち、登ってくるんじゃない!俺様の糸が切れてしまうじゃないか!」
と、叫べる権利や道理はどこにもない。

その先進国の豊かさだって、今、あちこちでほころびが見え始めている。
アメリカしかり、ギリシャに端を発するヨーロッパの金融不安しかり。
そして、そうした世界的経済不安に加え、福島第一原発事故を経験してしまって
先の見通しも立たない、この日本。

それなのに、日本の政府と一部経済界は、今までと同じような、
右肩上がりの発展という幻想を追いもとめて、アメリカ追随型の政策を
今後もとり続けて行こうとするのだろうか!

かくも悲惨な福島原発事故を引き起こしてしまった日本のエネルギー事業への怒り、
アメリカの機嫌取りのためだけとしか思えないTPPへのやみくもな参加表明、
それらは私の中では一つの問題である。

人間の幸せって何なの?
発展、ってそんなにいいことなの?
守るべき良いもの、人間の善性の根本である、やさしさとか公平性とか、思いやりとか
恥じらいとか、自然への畏れとか、いのちの大切さを何より大事に思う気持ちとか、…
そんなものを踏みつけにしてなお、人間は経済的発展を、しかもそれは大抵は
一部の富裕な人々の、さらに富を得ようとする投機ゲームのための発展を、
遂げていかねばならないの?

 
そういう疑問から生じた怒りなのである。
そうして、そういうことを考えていくとき、常に突きあたるのが、
アメリカ、という国に象徴される、先進国の傲慢、である。

次の記事から、『私の中では一つの問題だ』という、その数々の大問題。
TPP議論や、重大原発事故を経験した日本の今後の生きかたを考えていくときに、
避けて通れない数々の大問題を、アメリカ、という国を中心に据えて
書いていってみたいと思う。

 


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Re: NANTEIさんへ

いいぇいえ、とんでもないです。
私も、わからないままに、本能と直感で書いています(笑)。
いつもそれです!(笑)

何かがこうなるとそれが後でどうなっていくのか…

そんなこと、ほんとは誰にもわからないんじゃないでしょうか。
うまくいくのかもしれないし、とんでもないことになるかもしれない。
うまくいくさ!と思って、ぐいぐい進めて行く人々が、この世の進歩も
生んでいく人なんでしょうね。
とんでもないことになるかもしれないと、用心する人々が、
この世のブレーキ役になって、人間が暴走するのを止める…

私も科学の進歩や、世の中のシステムが改善されていくことを否定しているわけでは
ないんですけれどね。
ただ、このまま、人類がどんどんどんどん欲望のままに資源をつかい、
欲望のままに豊かになって行くことには、いつか限界はあるだろうと考えています。
地球は3.6個ない。たった一つの地球ですもの…
奇跡のように美しい星…

頑張って書いて行こうと思いま~す。
またお読みくださいね。おかしなところがあったら教えてくださいね。
なんせ、付け焼刃なもんで!(爆)

ありがとうございます!

こんにちは。

ほんとうに、頭がさがります。
私はまだまだ混乱していますのに・・・。

いつものことですが、理解に時間がかかる人なので(苦笑、
これからの記事も全部読ませていただいて、
それから、いっしょうけんめい、考えます!

Re: lily 姫さんへ

lily 姫さん。こんにちは。
何かとお喜びごとでお忙しいでしょうのに、何度も私の記事、読んで
くださってるようでありがとうございま~す。
TPP。今日も世論調査で賛成34%。参加すべきではない25%。わからない39%
と出てましたね。わからない、という人が39%もいるというのは、
政府がTPPの情報をほとんどと言っていいほど国民に示してないからですね。
というより、情報出せない。それは政府自身がTPPのこと、ほんとには
まだわからないからだと思います。TPPは参加国の間で秘密裏に
ルールが協議されているから、外部のものには、どういうルールになるのかが
まだわからない。日本にとって一体どんなことになるのかわからないのに、
野田総理は、オバマさんが、アメリカがいま日本が参加を表明すれば喜ぶから、
急いで参加って言おうとしているんですね。
でも、昨日、混合診療が検討される可能性もある、と政府は認めました。
お米の関税撤廃以上に、私が心配しているのはそれです。
なぜ、私が心配するのか、それについては、次の記事で書きます。
また良かったら、読んでくださいね。^^ 

No title

彼岸花さんの精神注ぎ込んだ記事、
いつも、何度も何度も読み返しています
そして、いろいろ考えるのだけれど、考えを文章にすることができないでいます
二度三度と読み返しては、すごすごと帰るを繰り返しています

彼岸花さんが書いていらっしゃる、
> 守るべき良いもの、人間の善性の根本である、やさしさとか公平性とか、思いやりとか
恥じらいとか、自然への畏れとか、いのちの大切さを何より大事に思う気持ちとか、…
そんなものを踏みつけにしてなお <

私はまだ、そこらへんが、甘く考えているというか・・・

原発のことを少しばかり勉強したり、
それにつられて過去の戦争がどのようにして始まったかとかを知ったりして、
ほとほと、思い知らされることばかりなのに、

それでも、まだ、
(そんなに酷いことはするわけがない)
(まさか、人の命をどうでもいいように扱うわけがない)
と思ってるところがあって・・・

アメリカも 世界中のどの国も
まずは、自分の国だろうけれど、他の国のことだって
(それほど、悪いようにはしないだろう) って・・・

相変わらず、何を言いたいのかがサッパリ? なコメントですみません


私のような考え方なのかもしれませんね
日本の政府は・・・

なんやしらん、遅れをとるような感じで気があせる
ここで、とりあえず参加しとかないといかんかなぁ?
よく分からんけど、アメリカだって、そうそう日本にひどいことはせんだろう
少しの損くらいあるかもしれんけど、まさか、悪いようにはせんだろう

みたいな・・・



たくさんのことを先送りにしているくせに、TPPに関しては
なぜに、こんなに答えを急ごうとするのでしょうね
グズグズしてる場合ではない事が、他にいっぱいあるのに!

TPPに関しては、答えを急がない
今回は、見送ると決めて、もっと議論を重ねる のが
本当の民主主義だと思います

Re: 愛希穂。さんへ

愛希穂。さん。いつもありがとうございます。

日本の大きな問題を考えていっていると、いつか、アメリカの影、というものが
見えてきてしまうんです。戦後のアメリカと日本の関係がずうっと今も
尾を引いているんですね。

原子力発電もアメリカは戦略的に日本に持ち込んだわけだし、
何か考えていくと、いつも、対アメリカの方針、ということに行きあたってしまう。
そういう先入観でものを考えているわけではないのに、いつの間にか。
だから、ここでちょっとアメリカについてよく考えてみよう、と思いました。
それを見ることによって、日本の政治や社会もよく見えてくるかもしれない。

私などが子供の頃憧れた、豊かな国、アメリカ。
でも、それには、裏の顔がありました。
とりわけ、9.11後は、アメリカについて視点を変えて見るようになりました。
なぜ、かくも、アメリカは憎まれるのか?という視点。

…それにただ追随していこうとしている日本という国。
よく考えてみるべきときである気がします。時間がないのが口惜しいですね。
韓国のかたが、TPPに加わる前に、米韓のFTAのありさまをもっと
検証してみて欲しい、というような発言をしてらっしゃるのを、今日の新聞で見ました。

アメリカの論理を日本に持ち込んで欲しくありませんね。

Re: うみそら居士さんへ

『個人の場合と同じく国家の場合も、過去の愚行または罪過をいったん正当化すれば、
その正当化をやめないかぎり、同じ欺瞞的理由のもとに同じ愚行または罪過を
永久に反復せざるを得ない。』

岸田秀さんの言葉。個人、国家だけでなく、企業、などすべてに当てはまりますよね。
原子力発電所なども同じことが言えるのではないでしょうか。
スリーマイル島事故、敦賀発電所の事故、チェルノブイリ事故、東海村JCO事故、…
数々の事故が過去に発生し、危険を警告していたのもかかわらず、
日本は違うんだ、日本の技術は優秀なんだ、という思い込みのもとに、
今回の福島の事故は起きてしまいました。

それでもまだ、東電初め電力会社は、自分たちの引き起こしたことの重大さを認識していないで、
同じことをまだ続けて行こうとしているように思える。

アメリカはほんとにひどいことをたくさんしてきていますね。
私など子供の頃は、素直に、アメリカの豊かさ、明るさという表の顔に
憬れていました。西部劇などではインディアンは、白人の頭の皮を剥いだりする
野蛮人という描き方が何の疑問もなくなされていましたしね。
それが、「違うんだ!ほんとは白人が悪いことしたんだ!」という描き方をしたのが、
1970年につくられたアメリカ映画『ソルジャー・ブルー』でした。
それまでのジョン・ウエイン主演の西部劇などとは全く違った、インデイアン側からの視線。
それまでの西部劇の視点を覆すシリアスな映画でした。
アメリカを、ギリギリのところで、嫌いになれないとしたら、この、批判精神ですね。
芸術の批判精神、、ジャーナリズムの批判精神が、まだ生きている。

…そこが、日本とまた違うところですねえ。
日本のジャーナリズムはほとんど死んでますからね。
アメリカにはほんとに二面性がある気がします。愛さずにはいられないアメリカの一側面と、
『悪の枢軸国』とでも言いたくなるような、覇権主義の国、アメリカ!

特に、ソ連崩壊後のアメリカの専横独断ぶりは、目を覆いたくなります。
おっしゃるように、アメリカ自身が、それを知りつつ、一度描いた図面から
自ら逃れられなくなっているのでしょうか。

…それにしても、アメリカにすり寄る日本という国。…どうしたらいいんでしょうね…。

うみそら居士さん。ありがとうございます。

No title

同感です。拍手を何個もつけたくなりました。

>成長神話、『進歩はいいことだ。努力したものが勝つ。今、敗者となっているものは、努力が足りなかったのである。それは自己の責任である』というようなものの見方、生き方への疑問と反感である。

考えてみれば、この世に存在するもので、永遠に成長し続けるものなんてないと思います。
経済だって同じ。永遠に成長し続けると思う思考、成長し続けなければいけないという思考、そこが違うと私は思います。
経済成長、言葉は悪いかもしれませんが、結局どれだけ儲け続けるか、そのために、人と自然の命を蔑ろにしてきた、その結果が福島原発事故だと思います。
そして、本当なら今までのあり方を問い直すべきなのに、今以て尚「想定外」という言葉で片づけ、自分達の誤りを認めようとしないその傲慢さ。
前社長の清水なんてその典型だと思います。
「私にも老後があります」
あなたはどれだけの人数の老後を奪ってきたのですか、と聞いてみたいです。

自己責任論、結局は政府が無策だから、それを隠すために「あなたの責任」と他人に責任を押しつけるだけで、自らは何もなそうとしない。
そんな政府はいらない。


うみそら居士様が、アメリカを
「虐殺を正当化したという欺瞞を出発点としている国家」との引用を紹介して下さっていますが、なるほどなって思いました。
パレスチナに対するアメリカの態度が、確かにユダヤ人ロビイストのこともあるかもしれないけれど、とても納得できました。

No title

「アメリカの経済戦略というものは、知れば知るほどそら恐ろしくなるようなところがある」。本当にそうですね。TPPだって、どんなことを押し付けられるかわかったもんじゃありません。
ところで…記事を読ませていただいていて、私の好きな心理学者の岸田秀氏が、アメリカについて次のように書いていたのを思い出しました。

「まず、アメリカが狂っている。アメリカという国家は原住民のインディアンを大量虐殺し、自由、民主、平等の理念によってその虐殺を正当化したという欺瞞を出発点としている国家である。
個人の場合と同じく国家の場合も、過去の愚行または罪過をいったん正当化すれば、その正当化をやめないかぎり、同じ欺瞞的理由のもとに同じ愚行または罪過を永久に反復せざるを得ない。(中略)

正義を欺瞞的口実として用いた者は、意識的にはその正義を固く、むしろかたくなに信じているとしても、無意識的には、または心のどこかで薄々とはおのれの欺瞞を知っているため、その正義は絶えず内側から脅かされている。彼は正義を脅かすものが内側にあるとは認めたくないため、それを外側に発見しなくてはならない。(中略)

アメリカの正義がすべての人びとの自発的に希求する正義であるとの自信があれば、寛大に落ち着いていられるはずであるが、この正義が欺瞞でしかなく、したがって力によって強いるほかはなく、すべては力のみにかかっていること(もとはと言えば、アメリカの建国が力のみによって可能であったこと)を心のどこかで知っているアメリカは、軍事力の示威や行使の点で一歩も譲ることができないのである」

ご参考までに…
ありがとうございました。合掌
プロフィール

彼岸花さん

Author:彼岸花さん
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『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/pekai/signup.html
国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/donate/?grid=header02
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