『旧友』

私の旧友というか、相棒のミシン。


2010_0222_233144-CIMG1406_convert_20100224004204.jpg

娘が生まれてすぐに買ったので、もう36年以上使っていることになる。
今でも、このミシンが来た日のことははっきり覚えている。
ミシン会社のひとが届けに来てくれて、使い方の指導をしてくれたのだが、
私は機械に不器用で、すぐに上糸と下糸を絡ませてしまい、何度もやり直しをして、
それでなくても、夏になりかけの頃。大汗をかいてしまったから。
ミシン会社のひともあきれていただろうと思う。

でも、そのうちに使いこなせるようになり、以来、これまでにいったい何枚くらい
これで洋服その他を縫ってきただろうか。

はじめて縫ったのは、6カ月になる娘のよだれかけ。
それから、ブラウス、スカート、パンツ、ジャケット、オーバー、帽子、・・・
かれこれ千着くらいは縫っているんじゃないだろうかな。

モーターのベルトが伸び切って2回ほど取り換え、手元を照らす電球を一回
取り替えただけで、本当に休みなくよく働いてくれている。

今縫っているのは、娘のブラウス。
彼女は闘争的気分の時、赤い服を着たがるので、今はそうなのかな(笑)。
不思議なことに、彼女は絵の方も、気分が高揚しているときには赤い絵が多い。
気分が沈潜しているときには、青や緑の沈んだ色調の絵を描くので、すぐそれとわかる。

ハサミ。
置き方にふと自分で気づく。
みなさん、お気づきになりましたか?
そうです。私、左利きなんです。
ただし、ハサミを使うときと、タオルなどを絞る時だけ(笑)。
お箸や鉛筆は小さい頃矯正させられたか、右手で持つ。

洋裁は習ったことはない。
本を見て独習。
だから、ひとさまのものは縫えないし原則として縫わない。
ちゃんと基礎から習っていたらよかったろうが、
ご覧のとおり、印つけも、板書用のチョークで代用(笑)。
白い線が見えるでしょう。
きわめて大胆といえば聞こえはいいが、大雑把である。

いろんなことを何でもやるが、どれも素人。
それが私のいつも悲しいところである(笑い)。


スポンサーサイト

テーマ : 思うこと
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

Re: 乙山さんへ

36年。
長いようであっという間の日々だったような気もします。
今のミシンならもっといろいろな機能がついていて、自動的に
動いてもくれたりするのでしょうが、あちこち具合がおかしくなるのを
自分で直し直しして、何とか使い続けています。
プロ用のロックミシンとかもっと新しい便利なの、買ってあげようか、
と娘などが言いますが、使い慣れたこの子で、この先も
行けるところまで行こうかなと思っています。

乙山さんのどぶねずみ色のジャケット(笑)。
25年ものですか。きっとそれも、上質のしっかりした作りのものでしょう?
どぶねずみ色ではなく『渋いグレー』の、ですね(笑)。
生地は何でしょうか。ツイード、フラノ、・・・
そういえば、乙山さんのブログのプロフィールのお写真も、
ダンディなジャケット姿で、ポーズを決めていらっしゃいますね。
ジャケットにズボン、シャツ、ネクタイ、靴下、靴…。
男のかたのおしゃれは女性に比べて自由度が少ない気がしますが、
それは単純な見方であって、それだけに、いろいろな遊び心やセンスの使い分けが
楽しめる奥深い世界、という気がします。

いいものを長く愛着を込めて使いこなし続ける。
その心を忘れたくないと思います。

Re: ららさんへ

ららさんのお母さまの思い出ですね。
きっと、ららさんのお母さまもすてきなお洋服を作ってくださる方で
いらしたのでしょう。
たくさん箱の中に入っている、色とりどりの釦たち。
温かみのある色味の布地。綺麗な糸たち。
リズミカルに響くミシンの音。

そっと釦たちを並べたりしてお母さまのそばで静かに遊びながら、
でもミシンが危ないから、手は出さず、心弾ませながら
すてきなお洋服の形にだんだんなっていく布を見ている…

そんなもの静かで可愛らしい少女の姿が見えてくるような気がします。
静かな春の午後のひとときや、秋の日暮れ時のお部屋の、
お二人の姿までが。
お母さまの代わりに、きゅ~っと抱きしめて差し上げたいです。

36年、いいなあ

36年間使い続けていられる物って、やはりいいものにちがいない、
と乙山は思います。そんなふうに、ずっと使い続けられるものが好きです。
どぶねずみ色のジャケットを捨てられずにいまだに持っています。
もう25年もののジャケットです。
それでも、こいつにぴったりくるズボンは、シャツは、と
あれこれ考えてみたりしています。
お宝物のミシンではないでしょうか。

No title

懐かしい思い出が
心のそこから
湧き上がるような・・・
とても不思議なんですが
彼岸花さんの言葉のなかで
忘れかけていた記憶がひろがってくるんです。
とても温かな記憶です
リズミカルなミシンの音と一緒に踊る布地は
昼下がりに春の光を浴びて風に揺れる若葉のように
ただワクワクした気持ちでそっと見守るもので、触れてはいけない大切なものでした

Re: 依里さんへ

私は洋裁はやるんですが、手芸はどちらかというと苦手です(笑)。
これで存外に短気なので、こまごまとした作業が苦手なのです。
ビーズ細工や刺繍など、進みが遅いものはだめなんです。
あれこれ手はつけますが、途中で厭になってしまうことが多いです。

コメントのこと、気になさらないでください。そっけなくなんてないですよ。
コメントが義務のようになってしまう、それは私も避けたいところですから、
どうぞ気にかけないでくださいね。
私は勝手にお伺いして、さっさと引き上げるだけですから(笑)。

依里さんも、記事に何回も手を入れられるんですね。
私は、どうかすると、ひとつの記事を5回くらい読みなおして
細かい修正を加えることがあります。
てにをは、を直したり、柔らかい表現に変えたり。
で、どうなるというわけでもないんですけど(笑)。



> コメントいつもありがとうございます。何か返事をしたいと思うのですが上手い言葉が浮かばず、そっけなくてすみません。
>
> そう言えば、彼岸花さんのコメントに、記事を何度も書き直している、とありましたが、私も同じです。
> 全て一度下書きに入れ、よく読んで手直ししてから公開にしているのですが、それでも後から誤字脱字を直したり、文を変更することもあります。勢いで書いてしまったものもあって、それらは下書きのまま保存されていたりします。

Re: morinof さんへ

ひさしぶりの九州への旅です。10年ぶりくらいになりましょうか。
その前というと、26年前になりますから、つくづく故郷に
縁の薄い人間のようです。
残念ながら私は今回の旅は殆どとんぼ返り。姉の住む故郷の町へも
行けるかどうかという感じです。
嘉穂劇場のお近くですか。と言っても私も行ったことないのですが。
娘の彼が伝統芸能や日本の民俗学的なことに興味があるので、
もしかしたら二人は嘉穂劇場にいくのかもしれません。
不思議なものですね。

知っている人がいる空。
九州に入るときっとすぐに、ああ、ここにはmorinof さんやれんげさんが
いらっしゃるんだなあ、と懐かしく思うことでしょう。
お名前出しませんが、他にもおいでになります。
知っている方が住んでいらっしゃる、それだけで確かにその土地が
親しいものに思えます。まして、自分の故郷の地ですから、懐かしさはひとしお。
ああ、思い切りゆっくりしたいのですが・・・。

ご本のことよろしくお願いいたします。

No title

洋裁されるんですね。
洋裁とか手芸をする人ってすごいと思います。
私はこれらがとても苦手で、どちらかと言えばいい加減でもできちゃう料理の方が好きです。
コメントいつもありがとうございます。何か返事をしたいと思うのですが上手い言葉が浮かばず、そっけなくてすみません。

そう言えば、彼岸花さんのコメントに、記事を何度も書き直している、とありましたが、私も同じです。
全て一度下書きに入れ、よく読んで手直ししてから公開にしているのですが、それでも後から誤字脱字を直したり、文を変更することもあります。勢いで書いてしまったものもあって、それらは下書きのまま保存されていたりします。

風を感じる

 知らない土地に行っても、知っている人が住んでいる街と言うだけで
好感が持てたり安心したりすることがあります。嘉穂劇場から私の工房は
15分程のところです。勿論お会いできればそれは嬉しいのですが
近くにいらっしゃると聞いただけで風を感じ心が弾みます。
 本のご購入、簡単です。鍵文にお届け先をしたためて戴ければ
感謝の気持ちと郵便振り込み用紙を同封して数日中にお届けします。

Re: HOBOさんへ

ご無沙汰してます。HOBOさん。
もうおっしゃる通りで、このところ、ど~んと落ち込んでいました(笑)。
文章を書く気も読む気も、何をする気力も湧かず。
でも、もう大丈夫。
考えても、詮方無いことは詮方無いんだから、嘆くのはやめようと。

もうひとつ。おっしゃる通りです。
私は洋裁も料理も勘でやる方。だから、料理の味が一定しません(笑)。
また、私も人にレシピを教えられないです。体調で味が変わるし。
これはちょっと困りものですよね。
でも、縫いものに関しては、面倒な工程を知らないからそれは一切省くので、
作業は早いですよ。ブラウス、シャツなら一日で裁って縫いあげちゃいます。
そんな私の大雑把な作品を、『アドリブのきいたブルースのよう』っていう風に
推測してくださった言葉、これはとっても嬉しいですね。
そうなんです。布を見て、娘の顔を思い浮かべて、着ていく場所や場合を
考慮に入れて、イメージを膨らませて、きまったらダダダーッ!と一挙に
縫いあげちゃいます。デザインも、このブラウスは普通だけど、
大体はあまりひとの着ないものを直感で作って着せています。

『アドリブのきいたブルースのような服』…これ、標語にさせていただきます(笑)。

HOBOさん、ありがとう。元気が出ます。
お互いさらにブルース魂を発揮して元気を出してやっていきましょう。


[返歌]
大雑把 恋には通用しないのよ
気を紛らすの ミシンふみふみ 

ど~ですか。我ながら迷歌ができました(笑)。
この年ですから、恋で悩んでたわけではないですけどね(笑)。

Re: morinof さんへ

morinofさんも左利きでいらっしゃるんですね。
私は、ハサミとタオルなどを絞ることだけなので、完全な左利きでは
ないかもしれません。あ。編み物も、普通右から編んでいくんですが、
左からも編めます。中学の時の家庭科の先生が、じっと見ていて、
「へええ、器用なことするわね。」って。
でも、その学期の通知表の成績は下がってました(笑)。

自分ではわからないけれど、左利き脳というものは厳然としてあるのでしょうね。
私の場合、両利き、に近いので、徹底してませんが。
でも、自分ではそれを自分の個性だと考えています。

このハサミは右利き用。だからくるっとひっくり返して使っています。
置き方が、左利きの置き方でしょう?(笑)
昔、母が使っていた古い日本のハサミは、右利き用も左利き用もなく、
先がとがっていて本当に使いやすかった。
西洋バサミは本当はあまり好きではありません。

ああ。ジッパーはほんとに左利きの人には不便でしょうね。
カメラなどはどうですか。
私はそのあたりは右利きなので不自由を感じませんが、
探せば、いろいろ生活上の不便はありますよね。
でも、その分、違った脳の働きを経験しているわけですから、
よしとしましょうか(笑)。

No title

 おひさしぶりです、彼岸花さん。
ズっズっズっー、ダダダダーってミシンの音が聴こえる彼岸花さんの家。
それは大雑把ではなく感覚でできてしまう彼岸花さんの才能でしょうね。
料理なんかでもしっかりとレシピに従ってやるひとと、なんかこんな
感じかなーなんて適当というか感覚でやっちゃうひとがいるようで、
ちなみにHOBOは典型的な感覚人間でして、ですからひとにものを
教えることができないんですね。笑。「これはこんな感じ。ちがう
ちがう!ばーっとこんな感じ!わかんないかなー」なんて言うもんだから
ひとは「?」って感じでHOBO指導者としては人望うすいです。
 彼岸花さんのミシンはつまみのところの形状だとか全体の雰囲気
だとかたたずまいが素敵ですね。わかりませんが今のミシンはずいぶん
進歩したのでしょうね。でも彼岸花さんのその大雑把が生み出す千もの
作品はアドリブのきいたブルースのように思えます。即興のなかに
ある緻密さ。そしてなにより「想い」。古いミシンを愛し、大雑把に
みえるが経験から生まれる感覚的なブラウス。
彼岸花さん、最近少し落ち込んでましたね?
なんかそんな気がします。
ダッダッダーと。ぼくもズっズっずーと頑張りますわ。



 紡ぎだす 千もの祈り愛の歌 われ大雑把はっぱふみふみ



HOBO
 

左利き

 ああ、左利きの頭の構造だ。
いままで覗かせて戴いて感じていたのはこれかも。
私も文字だけは矯正されて右ですが頭の構造も含めて
全部左利きです。でも他人の左利きの動作を見ているとやっぱり
違和感を覚えます。自分のことは「鏡」に映して見てるのでしょうね。
そもそも、これが左利きの頭の構造かもしれません。
 先日へえと思ったこと。
左手の指先をちょこっと怪我してたので右手で上着のジッパーをあげたら
今までになくスムーズにあがる。試しに何度もやってみて、いつもの
左手とも比べたけど右でやるとジッパーが布に引っかからない。
へえ、こんなことも右利きに都合のいいように作ってあったんだと今更。
プロフィール

彼岸花さん

Author:彼岸花さん
リンク、トラックバックご自由に。

『しだかれて十薬忿怒の息吐けり』

『南亭雑記』の南亭師から頂戴した句。このブログになんともぴったりな句と思い、使わせていただきます。
十薬とはどくだみのこと。どくだみは踏みしだかれると
鮮烈な香りを発します。その青い香りは、さながら虐げられた若者の体から発する忿怒と抗議のエネルギーのよう。
暑い季節には、この強い歌を入口に掲げて、私も一民衆としての想いを熱く語りましょう。

そして季節は秋。
一足早いけれども、同じく南亭師からいただいた、この冬の句も掲げておきましょう。

『埋火に理不尽を焼べどくだみ荘』

埋火(うずみび)は、寝る前に囲炉裏や火鉢の燠火に灰をかぶせて火が消えてしまわぬようにしておいた炭火などのこと。翌朝またこの小さな火を掻き立てて新たな炭をくべ、朝餉の支度にかかるのです…

ペシャワール会
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/pekai/signup.html
国境なき医師団
http://www.msf.or.jp/donate/?grid=header02
最新記事
最新コメント
リンク
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QRコード